自分の能力や信念などを信頼している状態が自信よね。根拠というほどのことはないのに、何に挑む場合でも、いままであきこには自信があったのね。何をしても、そこである程度のポジションには入ってくるだろうと。何でも自分で考え行動し、それ以上の考えなどはないかのように自分のすることには自信をもっていた。ほとんど誰かに相談するということがないまま、この歳になったのね。
うまくものごとを進め成し遂げることができれば、結果として自信は内面に蓄積される。自信は人生を力強く方向付けるのね。自己肯定感が強いのはとくに悪いことではない。逆に自信喪失すると思考は停滞、行動は消極的となるだろう。自信喪失の反動でか、身なりやことばを飾り、実際の自分よりもよく見せようとする人もいる。
記憶力が衰え、身体に障りがでてきた昨今、自信は少しずつ欠けてきた。どうにか立っているのは、過去の栄光(笑)によるもの。部屋を片付けていて、たくさんの賞状や盾、免許状など忘れてしまっていたモノを眺める。こういうモノも、わたしがいなくなったらゴミ同然。川柳関係でいちばん好きな記念品は少女像?(写真)だが、これはいまはもうなくなった夜市川柳賞の優勝者としていただいたモノ(盾)なのね。これには思い出があり、捨てられない。
前田咲二先生は、この像を三つもっておられた(優勝3回)。三つまとめてたいせつにしておられたが、いまはどうなったことか。川柳が分からない人は、近親者であっても処分しかねない。価値が分からないからである。先生は「4回以上優勝すると嫌われる」とおっしゃって、それ以上は参加されなかった。あきこは〈咲くやこの花賞〉で優勝4回(前田先生が「10位以内に(は)入って、(これ以上)優勝しないように」とおっしゃったのね)。
そういう時代は過ぎた。川柳ではないが、ことに2月の●●銀行のことですっかり自信喪失。どんな販売テクニックであろうと、それまでは断りきれる自信があったのね。それが、二人がかりの強引な押し売りに『要らない!』と思いながらも発作的に承諾、署名・捺印までしてしまったということ。自分の中で何かが毀れ始めている。もう、あまりそういうことには自信をもたないに限る(銀行員の勧誘からは逃げるに限る)。銀行などの「〈高齢者狙い〉の手口とその被害」はあきこの件にも当てはまる。自信喪失である。