手元に立派な装丁の1冊の句集がある。この句集を届けていただいてからひと月ほど経つだろうか。
著名な方の句集である。一見どんな素晴らしい句集かと胸が躍った。一読、驚いた。「こんな筈はない」。こころに響く句が1句もない。「つくりごと」の句そのものである。無理に填め込んだコトバ(単語)が填まりきれずに浮き上がる。
「この方は、何か賞を受けておられる?」と、届けていただいた方に伺ったのはそのためである。句集にはそういうことは記されていない。賞云々より、著名な方であることが腑に落ちなかったからである。「コトバ遊び」とは、こういう句集のことをいうのだろうかと。
誰の句集と、ここに書くことはしない。句集を出す恐さとはこういうことである。一見華やかに言葉を飾っている句が、大会などで秀句に採られることがある。この方の句も、そういう句なのかも知れない。そんな句を集めても、句集として出版したとき、読者に見抜かれる。空疎な句集とは、そういうものである。
たぶんこの感想は変わらないだろうが、念のため、時間を置いてもう一度読んでみる。著名な方だけに、軽率には言えない。こういう経験は何度もある。
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