(つづき)表現を考える‥〈過去〉か〈きのう〉か
前田咲二先生は、「〈過去〉(ということば)は使わんほうがいいな」とおっしゃった。それで、ずっとそのように心がけてはきたのだが。川柳マガジン1月号に「特別十句詠」として掲載の「蛇腹路」で、久しぶりに、ためらいながら使ってみた。(下記、4句めと5句め。)
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表現を考える‥〈過去〉か〈きのう〉か
わたしは、〈きのう〉を多用する川柳作家といわれている。他作家(敬称略)の〈きのう〉を用いた句とともに10句挙げてみると。
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くちびるの棚を溢れてゆくきのう たむらあきこ
物陰にゆらめいているきのうの訃 たむらあきこ
埋火の...【続きを読む】
山頭火吟行に向けて読む‥「一草庵日記」(山頭火の終の棲家・一草庵でのさいごの日記)から
種田山頭火、昭和15年(1940)10月11日、一草庵にて心臓麻痺で逝去。下記は、さいごの日記。
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十月六日
晴―曇。
今日明日は松山地方の秋祭。
和尚さんの温言―お祭りのお小遣が足りないやうなら少々持ち合せてゐますから御遠慮...【続きを読む】
川柳神無月賞(お題「敵」)結果(川柳マガジン1月号から)
下記の句が入選していました。選者のみなさま、ありがとうございました。今回の応募総数、5,152句。2年目の懸賞川柳は川マガ愛読者ほかの熱い要望に応えての出発。川柳界のためにも、この企画のますますの発展を祈っております。
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川柳神無月賞(お題「...【続きを読む】
山頭火の句が語りかけるもの❸
種田山頭火の俳句 (43句)
秋が来た雑草にすわる
あざみあざやかにあさのあめあがり
あてもなくあるけば月がついてくる
あの雲がおとした雨にぬれてゐる
歩きつづける彼岸花咲きつづける
いつも一人で赤とんぼ
炎天の影をひいてさすらふ
お地蔵さんもあたたかい涎かけ
お正月のからすかあかあ
お正月も...【続きを読む】
山頭火の句が語りかけるもの❷
足跡から見えてくるものがある。
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すべてを捨て、自由を求めた漂泊の俳人・種田山頭火。五七五の定型に縛られない自由律俳句を代表する俳人として知られる山頭火だが、その生涯には、母と弟の自殺、実家の没落、一家離散など、...【続きを読む】
山頭火の句が語りかけるもの❶
種田山頭火の俳句(29句)
沈み行く夜の底へ底へ時雨落つ
労れて戻る夜の角のいつものポストよ
分け入つても分け入つても青い山
鴉啼いてわたしも一人
木の葉散る歩きつめる
ほろほろ酔うて木の葉ふる
どうしやうもないわたしが歩いてゐる
捨てきれない荷物のおもさまへうしろ
秋風の石を拾ふ
笠も漏りだした...【続きを読む】
「ふくろうの湯」で(マスクで)歓談
「ふくろうの湯」での湯治も去年からかなりの回数になった。本日は14時半に自宅まで車で迎えにきてくれた〇子さんと二人、フォルテワジマ(元丸正)の上階をしばらく探検?後、地下の「ふくろうの湯」まで。19時過ぎ?まで「ふくろうの湯」と横の食事処「味和囲」で遊んだのね。
温泉に入る前に「味和囲」でまず...【続きを読む】
新型コロナ禍の中の川柳(執筆:たむらあきこ、「大阪文化」№87から転載)
新型コロナ禍の中の川柳 たむらあきこ
新型コロナの感染拡大により、従来の方式による文化芸術活動が制限されている。川柳も新しい生活様式に則った活動方法を考えていかないといけない。
ユーチューブなど動画配信サイト、ほかビデオ会議アプリのズームを活用する方法もあるが、これは...【続きを読む】
川柳と俳句、二つの文芸ジャンルの句会と嘱目吟
川柳の句会は、複数の人々が自作の句を出し、選者の選を経て評価され、披講を聴くことによって自他の句を鑑賞するために行われる集まり。多くの場合、句評は無い。互選もあるが、選の多くは一題につき一人の選者によるもの。二人以上の選者による共選もある。
対して俳句の句会は、あらかじめ決められた数の句を小短冊...【続きを読む】
しんぶん赤旗、「読者の文芸」川柳欄(1月5日(火)付、たむらあきこ選)
雪道に足跡がない元気かな 秋田県 柴山 芳隆
〈評〉1人暮らしの隣人だろうか。やさしい作者は、いつもの足跡がないことが気掛かり。高齢社会は互いの気配りで支え合わねばならない。
会釈してくれたマスクは誰だろう 東京都 松澤 巌
弱者へとこんなに刺さるコロナの矢 福島県 佐藤 隆貴
カラスにも...【続きを読む】
たむらあきこの現在地‥「蛇腹路(じゃばらみち)」(川柳マガジン1月号「特別十句詠」から転載)
蛇腹路 たむらあきこ
長月のくぼみに月はかくれたか
愛しすぎたか疎(うと)まれているらしい
文脈を逸れては悔いも伝わらぬ
音へ戸をあける雨ではない瀬音
川幅をだんだん狭くして生きる
過去がまた糸ひくひとりいる時間
あれからの水をかぞえる指を折る
わたくしのなかに残っている指紋
ゆく...【続きを読む】
暖かい色の電球に替えて
LED電球になんと色を塗ることができるみたいなのね。これは安全性の面からみてどうなのかと。で、調べると「ランプペン」というのがあるようなのね。
このランプペンはマニキュア感覚で簡単に塗ることができるのだとか。透明なので、クリア電球や普通蛍光灯に塗ればカラー電球やカラー蛍光灯に変えることができるよ...【続きを読む】
草木塔(種田山頭火)より
草木塔(そうもくとう)―山頭火が晩年に自選した一代句集―
種田(たねだ)山頭火(さんとうか)(1882~1940)の自選句集。 昭和15年(1940)4月28日、東京の八雲書林より刊行。第一句集から第七句集(『鉢の子』『草木塔』『山行水行』『雑草風景』『柿の葉』『孤寒』『鴉』)までを集成した一代句集...【続きを読む】
湯治のこと(山頭火を思いながら)③
「ふくろうの湯」は地下1,500メートルから湧出する日本有数の天然炭酸泉なのね。遊離二酸化炭素を1リットル中に1,430ミリグラム、溶存物質を38,110ミリグラム含有するのだとか。濃度が非常に濃く「療養泉」に分類されるのね。湯に溶け込んだ高濃度の炭酸ガスが皮膚から吸収され、血管を拡張し血行を促進...【続きを読む】
湯治のこと(山頭火を思いながら)②
湯治とは、温泉に通ったり滞在したりして病や傷を癒すこと。温泉療法の歴史はかなり古くて、医学が未発達だったころは温泉療法が大きなウェートを占めていたのね。
ずいぶん少なくなったが、いまも風呂のない家に住む人は銭湯に通っているわけで、そういう銭湯ではないほんもの(かけ流し)の温泉が近くにあるというこ...【続きを読む】
湯治のこと(山頭火を思いながら)①
コロナ禍がなんとか終息すれば、山頭火のゆかりの地をたずねる「山頭火吟行」にでかける。赤太字の地を中心に足跡を辿る。句は、五七五と七七(短句)で詠む。“自粛”中の時間を有効に使って、山頭火の遺した日記や句をていねいに読み返してみようと思う。今年の出版予定は『たむらあきこ吟行千句』だが、さいごにそこに...【続きを読む】
年賀状について
目を覚ますと2時12分。仕事をしていて、パソコンの画面が見えなくなるほど目が疲れてしまったので、横になっているうちに眠ってしまったのね。いつものことだけれども。
わたしは、いただいたお手紙をたいせつにしている。書くことをたいせつにしているので、書かれたものも同様にたいせつに思うのである。メールを...【続きを読む】
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