上記の句からは、まず絵画的な色彩が鮮烈に脳裏に浮かぶ。また、「絞る」で、触覚にも訴えかける。「太陽を絞る」という表現が秀逸。チューブから絵の具をそのまま押し出してキャンバスに塗りたくったような、あの独特な厚塗りの質感。執念にも似た情熱が「絞る」という一語に凝縮される。また、「ゴッホの黄」という絶対的な色彩は、アルル(南仏)時代のゴッホが描いた「ひまわり」などに見られる「黄色」で、美術史上特別視されているようだ。
この句は、「ゴッホの黄」と固有名詞化することで、あの特異でどこか狂気すら孕んだ眩しいほどに鮮烈なクロムイエローを瞬時にイメージさせる。この句は、時空を超えて、南仏の自然と偉大な芸術家の内面にまで迫る「文芸川柳」としての芸術性を持つ。17音という短い定型の中に、南仏の熱気や太陽の光、そしてゴッホの情熱が破綻なく収められている。
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