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川柳マガジン3月号は川柳瓦版の会会長前田咲二特集。「柳豪のひとしずく」シリーズの中に入っている。今月6日の句会に大阪市中央公会堂内にて撮られた写真が表紙を飾っている。「頭」で作らず「心」で詠む、ということを常に仰る。下記は会長の句と、エッセイ、川柳論の抜粋。
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切っ先をいつも自分に向けている
わたくしの干潟が満ちるまで遊ぶ
行方不明の刻を聚(あつ)めている夕日
水の底を水が流れている輪廻
ヒロシマの焦土を踏んだ足のうら
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(エッセイ)
五省というもの
1、至誠に悖(もと)るなかりしか
1、言行に恥づるなかりしか
1、気力に缺(か)くるなかりしか
1、努力に憾(うら)みなかりしか
1、不精に亘(わた)るなかりしか

終戦の時、私は広島県江田島の海軍兵学校というところにいた。海軍将校の育成学校である。毎晩、自習時間が終わると、この五省を唱和し、今日いちにちの自分の言動を反省したものである。
なんでそんな古いことを持ち出したかというと、以前に、知人から、身内に大学受験生がいて、勉強部屋にこの「五省」を貼っているとの話を聞いたからである。私は嬉しかった。七十年前、お国のために身命を擲って訓練に励んだ少年兵と、いま、平和な世の中にあって、五省を念じながら勉強にいそしむ若者とが一つに重なって、まだまだ日本は大丈夫との思いを深くした。
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(川柳論)
選者の大切さ
俳句に比べて川柳のいいところは、柳社間の交流がさかんなところである。隣の、そのまた隣の県にまで足を運んで句会に出席する。
ところが、「今日の選者はどうも」という声を耳にする。自信を持って作った句が没になったというのだ。選者はベテランで選句眼のしっかりした人ばかりとは限らない。柳社によっては会員の中から予め順番に選者を割り当てているところがある。そうしないと会員を辞めてしまうからだ。
悪貨は良貨を駆逐する。かくしてだんだん川柳をつまらないものにしてしまう。
選者の問題は、ひとり小集の句会に限ったことではない。権威ある大会でも首を傾げるような選者の名前を目にすることがある。川柳を盛んにするのも駄目にするのも一に選者と、その選者を選んだ団体(結社)に責めがあることを心に銘ずべきである。
初代・柄井川柳は、一回の寄句(応募句)の数が二万五千句を超え、立机から没年までの三十三年間に約二六〇万句の寄句があったという。それも、卓越した選句眼と温和な人柄、公平な選句態度が投句者の人気を集めたからにほかならない。

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川マガ3月号‥前田咲二特集(柳豪のひとしずく)”にコメントをどうぞ

  1. 加代 on 2013年2月26日 at 1:12 PM :

    昨日川柳マガジン3月号が届きました。日頃あきこさんが尊敬のまなざしでブログに書かれている方の表紙で「あっ」と思いました。特集になっていたので夕べ読みました。時事川柳のことが少しだけ分かったような気がします。それに今回私の句を採って頂いておりびっくりしています。なにか親しみが湧いてくるような風貌ですね。

    • あきこ on 2013年2月26日 at 6:45 PM :

      加代さま
      先生は、器のあるかたなんですねー。
      いつも好きなことを言わせていただいています。「あんたの言っていることは正論だから、好きなように言って(書いて)いい」と信頼(?)していただいています。
      権威主義的なところがなく、どなたにもおなじように応対されます。普段はやさしいかたなんですが、厳しいところももちろんあります。
      昔風の日本人というか。
      頭がよく茶目っ気があります。
      うちの先生、女性(80歳前後?)のファンが多いですよ。

        脱原発方向だけは忘れずに
      女性として同感できる句です。方向はこうあって欲しいですね。入選おめでとうございます。川マガの応募数は日本一ですからね。

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