地元和歌山市の「番傘とらふす」柳誌に、自選の近詠欄「啄木鳥抄」がある。初回は31名の近詠から17名、17句を選ばせていただいた。先ほど1時間ほどかけて鑑賞文を書かせていただいたが、さらに句を読み込んで、納得がゆくまで書き直させていただく。
句に込められた思いをすくい取るには、心を研ぎ澄ましてかからなければならない。
句は「吐く」ものという。ふかい思いが口をついて出てきたような句を、拾い上げる。作為の見えているような句は、採れない。結局のところ、こころに届く句は、作者の体内を通って出てきた、いわゆる実感句でしかない(と思う)。3度の味読に堪える句は、そのような句である。
下記は「啄木鳥抄」抄出17句中の1句と鑑賞文。
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さみしい日自縄自縛の嘘をつく 﨑山 千代
【鑑賞】「嘘」をつくことが「自縄自縛」につながることは分かっている。分かっていながらも、相手の気を引くような「嘘」を言ってしまうところに、人間の弱さがあるのだろう。
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