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宇治田一也原発を拒み続けた和歌山の記録 上記は2012年発刊の書物の書名。地方出版 文化功労賞(第26回、奨励賞)受賞作。先日久しぶりに会った友人から頂戴したもので、下記は〈あとがき〉から一部を抜粋。興味のある方は、購入して読んでいただきたい。
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 …かつて和歌山県には四町の五カ所に原発計画があった。昭和四十年代、関西電力は主要電源を火力から原発にシフトしようとしていた。そして若狭湾に集中しすぎる原発を太平洋側にも設置して地域的なバランスをとろうとした。その結果、紀伊半島が狙われたのである。関西電力の原発立地をめぐって二〇年を超える激しい攻防が和歌山で繰り広げられることになった。しかし現在、和歌山県内には原発は一基もない。三重県を含めて紀伊半島に原発は全くない。原発ゼロの「秘境」である。…
 …和歌山における原発の歴史を記録しておくことを決意させる出来事が起こった。2011年3月11日の福島第一原発事故であった。
 福島の原発事故から一年たった今、私たちの目の前には原発に関するさまざまな課題が横たわっている。二度と「フクシマ」を起こさないことだ。そのために原発の再稼働を許さない。全原発を止める。同時に「放射能管理区域」下にある福島の子どもたちを救う、といった課題もある。日本に住む私たちはそれに全力を注ぐべき時である。…
 …和歌山における二〇年の闘いが問いかけるものは何か。闘いで一貫して掲げられた言葉は「いのちの大切さ」であった。いのちを守ろう。いのちの源である海、山、川を守ろう。それを子や孫に残そう。…
 …反原発の闘いは生と死との闘いだった。これはフクシマ以前も以後も変わらない。原発を再稼働させてはならない。原発を輸出してはならない。放射能と人間は共存し得ない。だからこれからは脱原発社会しかない。福島での事故はそのことをあらためて示しているのではないか。…
 … 「国やぶれて山河あり」
   「戦いやぶれて草木青し」
 終戦後、国策の戦いに身も心も傷ついた若者は豊かな山河で甦った。しかし、原発は「国破れて山河なし」である。…
 …電力会社と結託した国と学者と代議士とが金と権力を使って繰り返し宣伝した原発の「安全神話」。それがウソであったことが明らかになり、今、「脱原発」は党派を超えて拡がっている。…
 …和歌山の住民たちは原発「安全神話」のウソを昭和四〇年代にすでに見破っていた。そして反対運動を行った。さらに住民たちは、当時から放射性廃棄物の問題点も指摘していた。放射能が何千年、何万年も地上から消せないものであることを学んでいた。「和歌山県原発反対住民連絡協議会」は「紀伊半島を核の墓場にするな」を合言葉にした(昭和五六年会結成宣言)。…                2012年3月11日    寺井拓也
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 ちなみに、このブログは東日本大震災・福島第一原発事故を忘れないようにと、一年目の前日をスタートとした。2012年3月10日、この本のあとがきに記された日の前日。この本をいただいた友人とは、この運動に命懸けで取り組まれた一人の人物を介して知り合った。宇治田一也氏(1925~1984)(写真)関心のある方は、検索していただきたい。

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