Loading...Loading...

※時間がないので、少々急いでまいりますいま5時半。そとは雨が降っています。目が疲れて、横になって休んでいるうちに眠ってしまったのね。あまり寒くないのは、炊飯器を保温の状態のまま眠ってしまったからかな。十年があっという間だということは、最近しみじみ。『前田咲二遺作集(仮)』を出して、『たむらあきこ吟行千句』を出して。そのあとに『たむらあきこ十四字詩千句』。これがこれからのこの世での仕事。仕事の途中で倒れるのは寿命のある人間ですから致し方ありませんが。先生の遺作集だけはきちんと出さないとと思っているのね。

前田咲二遺句集 平成16年』【44】
はるの酒 喉に挨拶して通る
酒を呷って忘れることが多すぎる
靖国参拝なにもはばかることはない
大阪人もゆっくり歩く三が日
万年床にもぐりわたしの寝正月
留守電に春の誘いを入れておく
デパ地下で買う開運の一人鍋
電話来ぬ孫へ電話をかけてみる
えべっさんで押し合っているみな仲間
かかわりはさて梅が咲き桃が咲く

寒に入る傷の痛む日痛まぬ日
恩のある人と自轉車二人乗り
子の行司 喧嘩はいつも妻の勝ち
咳をすれば黙ってお茶を持ってくる
切り口に憎しみすこし愛すこし
君が代をやまとことばとして愛す
明星よお前も俺も人嫌い
句読点きっちりと打つ逃げ上手
たかが竹島されど竹島の切手
神の梅も佛の梅もよそよそし

隠したい爪がなかなか伸びてこぬ
パチンコの玉を追う目で人を見る
長い時間をかけて育ててきた病
春眠を破る隣の洗濯機
紛争を載せて回っている地球
クリスタルな朝のひかりが射すキャビン
ジョンイルよ拉致をおもちゃにするでない
何を書くでもない春の墨を擦る
いちにちの吐息が落日に積もる
人を救う数字と人を斬る数字



この投稿を読んで「いいね」「参考になった」と思ったらクリックをお願いします。
なお、Facebook、Twitterなどのアカウントをお持ちの方はそちらをクリック頂き、また、「ひざポン」ボタンもクリックください(ひざポンは無記名ボタンですのでお気軽にクリックください)。

コメントはこちらから

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Post Navigation

Copyright All rights reserved. SHINYOKAN PUBLISHING illustration by Nakaoka.K