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恐山吟行38(2017/7/21)
湯治場(とうじば)の部分はきっとやわらかい
滑落のきのうもいまはすこし澄む
無間地獄を石が仕立てる恐山
地獄いくつ 仕立てて石が積みあがる
岩に縁(よ)り露出する鬼 鬼鬼鬼
彷徨(さまよ)ってきのうの位置も見失う
迷いながらふいにきのうをだしている
這い回るおんなの部分 血の池地獄
けふはけふの赤鬼青鬼きて嗤(わら)
露岩一つひとつの下にある地獄
積む石がやがて因果を喚(わめ)きだす
呼ぶ霊がイタコの低い声になる
苦しみのかたちを石が投げ返す
けふを回りきのふを回るカザグルマ
大祭はいま 炎天を抗(あらが)えず
瞬間が煮える きのうの独歩行
宇曾利湖(うそりこ)の蒼はあの世の蒼だろう
千年のきのうに石を積んでいる
触れてきた石をきのうに積み返す
拒みきれぬきのうののっぺらぼう 湖面
此岸(しがん)彼岸のはなしを灼けた砂とする
荒寥(こうりょう)の絵になっている恐山
古滝の湯 がらりと入口が二つ
ひたひたと湯ぶねを溢れでるきのう
きみへ結ぶ朱色の糸が消えている
山門の陰にしわがれ声といる
寂寥(せきりょう)の裾をひろげる大尽山(おおつくしやま)
トンボ一匹賽の河原にすべりでる
拒みきれぬものへ居る また睨む鬼
炎天のうしょろが青を集めている
ややななめうしろに鬼の息がある
地蔵尊欠け無常へ辻褄をあわす
どの焦げ目からも地獄が口あける
業なのか自問を水に置いてくる
交交(こもごも)を立たせる石に凭(よ)りきれぬ
焼かれたあとの骨か石かと恐山
この世かもしれない あの世かもしれぬ
戸惑いが石石石をぬけてゆく

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