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詩 靖國神社の神前にて    元靖國神社宮司 小堀 邦夫
あなたは見ようとしないのでしょうか。

二百四十六万余柱(よはしら)の神霊(みたま)があなたと同じように
生きていることを。
歩いたり、時には走ったり、笑い合ったり、一人で
叫んだり、涙を拭(ぬぐ)っていることを。
これが最後かもしれないと思いながら、別れのこと
ばや思いを伝えようとしていることを。
あなたは目を逸(そ)らしてはならないのではないですか。

あなたより若い少年や少女が、大人になるまでも
なくこの世を去らねばならなかったことを。

草葉の陰に安らぎ憩う神霊となり、やがてこの社(やしろ)
に迎えられて神となっていることを。

あなたが日の丸の小旗をうち振るとき、二百四十
六万余柱の神霊たちもうれしげに小旗をうち振っ
ていることを。
だれかが万歳を唱えると、二百四十六万余柱の神霊
たちも喜びをあらわに万歳を唱和していることを。

私には聞こえます、神霊たちが涙ながらに言いかわ
している言葉が。

天寿を全うすることのかなわなかった神霊たちが、
その命の上に堂々と明るく生きてくれよと願って
いる言葉が。

神前に額突(ぬかず)くとき、いつも神霊たちのささやきが
止(や)まり、無音の時空の中でじっと私を見つめている。
二百四十六万余柱のまなざしに「申訳ありませ
ん」と伝えるよりほかに言葉がありません。

どうか、どこのだれであってもよい、ここに頭(こうべ)を
垂れて、神霊たちに話しかけてほしいのです。

あなたがたの悲しみのおかげで、今があることを。
今もこれからもあなたがたを忘れはしないと。

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