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ピースボート川柳講座第4回🚢                  講師:たむらあきこ
【鑑賞】俳人種田山頭火の 10 句。 種田山頭火(1882-1940)は山口県防府市出身の自由律俳句の俳人。下記、『草木塔(そうもくとう)』(昭和 15 年)より。
あるけばかつこういそげばかつこう
うしろすがたのしぐれてゆくか
蜘蛛は網張る私は私を肯定する
ここで泊ろうつくつくぼうし
この道しかない春の雪ふる
そこに月を死のまへにおく
鳴かぬなら鳴かなくてよいほととぎす
ふりかへらない道をいそぐ
夕立やお地蔵さんもわたしもずぶぬれ
分け入つても分け入つても青い山

【鑑賞】 生死(しょうじ)の中の雪ふりしきる  山頭火
行乞(ぎょうこつ)途中、雪の中で倒れかけたときの句、ならば「生死の中の」は「生死の中を」ではな いかとはじめ違和感をもった。繰り返し読むとどうやらそういうことではないような。 生死とは、大乗仏教において「悩み」を意味する概念。衆生が生まれては死に、死んでは生まれる苦しみ・迷いの世界、すなわち〈輪廻〉。山頭火が熊本市の曹洞宗報恩寺で出家得度した禅僧であることを考慮に入れ、この句は鑑賞しないといけない。たんに生まれる死ぬの「生死」に雪が降りしきっているので はない。

生と死とを無限に繰り返す輪廻転生。その中での人生は悩みや苦しみに満ちている。山頭火の苦しみ・迷いを包み、清め、また叱咤するかのように「ふりしきる」雪。倒れ込んだまま埋もれてしまえばそのまま逝くしかない、恐ろしい雪でもある。雪も生死の中の生命体のように詠んでいるのが、「生死の中の」。やはり「を」ではない。(たむらあきこ)

【実作&添削】 さあ!川柳を詠んでみよう お題:「生」もしくは「死」
例:生き直すための白旗なら振ろう 高畑俊正

① ② ③
………………………………………………………………………………………………………

ピースボート川柳講座 5月19日集句 添ː講師添削

aうば桜、さあみんなもう一花だ
添 もう一花咲かそうわれらうば桜

b花いかだ、舞ってはなやぐさみしさよ
添 はなやいだあとのさみしさ花いかだ

c南国のボートは爆走 滝現る
添 ボート爆走 〇〇〇〇〇〇の滝現れる

d滝のごと降りそそぎたる天の川
添 滝のように満天の星降りそそぐ

eかわいいね 小さな花よ まご娘
添 かわいいまご娘小さな花のよう

〇f星もない暗い海にも波の花
添 暗い夜の海にとびかう波の花

g波うねり船を打つうめく海
添 うねる波船腹を打つインド洋

h散るさくら散らぬ人生舟旅楽し
添 まだ散らぬボクの人生船の旅

〇i雨期の山どちらをみても遠くみえ
添 雨期の山かすんで遠くみえている

jジジババは家より船が仲が良い
添 ジジババは家より船で仲がよい

k川柳を初めて読みし汗の滝
添 川柳を初めて詠んだ 汗の滝

l好きだったヤマブキの庭母の影
添 好きだったヤマブキに添う亡母(はは)の影

m私の部屋アートみたい洗濯物
添 洗濯物アートのようなボクの部屋

nふるさとの滝の音耳の底にあり
添 耳底にあるふるさとの滝の音

o子供らの頭髪のかざり花のごとく
添 子らの髪飾りがゆれる花のごと

pピースボート何を求めて走るのか
このままで

q花植える雑草の様な我の妻
添 目立たない妻がたのしみ植える花

〇r酔芙蓉 ふくみ笑いの月あかり
このままで

s花として生きていきたい最後まで
添 さいごまで花でありたいわたくしも

t滝の音心のさけび消していく
添 滝の音心のさけび消すように

u滝に落ち死なずに生きる運のよさ
添 滝に落ちても死なないボクの運のよさ

v水平線 今日もながめる船の旅
添 水平線ながめつづけて船の旅

w花咲かせてうれし私の今
添 花を咲かせたことに安堵のボクのいま

x滝の声耳にひびくが目に見えず
添 滝に声あるよう目には見えぬまま

y囲碁ピンポン仕上げは川柳作家
添 囲碁ピンポンいま川柳にたどりつく

z通り道よりてとまどう初川柳
添 ついでに立ち寄ってとまどう初川柳

ⓐ菜の花に埋もれる君が愛おしく
添 菜の花に埋もれる君がいとおしい

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