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沙羅(さら)の花     たむらあきこ

燃え尽きたところにあった始発駅
煩悩の罠から抜けてきた独り
あのひとの何に惹かれている動悸
逢いにゆく光をすこし研いでから
告白のあとが迷いになっている

あと戻りできないことを知っている
眼差しを整えてからきみを見る
鳩尾(みぞおち)のあたりを炙られる妬心
たましいがまた深爪をしてしまう
ひとりからふたりへ曇ることもある

変えたくて自分が変わることにする
とりあえず笑顔でわたしから開く
すこしずつ小石を積んでゆく猜疑
鎌の月ひどく牽制されている
耳ふたつ猜疑の沼を出られない

月光が洗ってくれている凹み
聴くことを拒みつづける耳ふたつ
カーテンの裾のあたりにある迷い
拘ってからが自虐になっている
深追いをしてしまうのも引力か

顎すこし上げておとこを見きわめる
昼の月ぬるい男を消去する
捨てぜりふ言葉の紙魚がこびりつく
マヨネーズまた執着を絞りだす
痛点のひとつになってゆく妬心

わたくしの赤をうすめる髪を切る
鳩時計からもう鳩は出てこない
哀しみを騙しだましたおもちゃ箱
記念日がときどき雪崩つれてくる
わたくしの心変わりを咀嚼する

赤い月きみを疎遠にしてしまう
曼珠沙華自分に嘘をつきとおす
触れないでまだかさぶたが乾かない
半眼の弥勒の笑みにうろたえる
沙羅の花いつもこぼれてしまう恋
(写真:沙羅の木)

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