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※時間がないので、少々急いでまいります良しあしとは別に採っている句があります。先生のものの考え方が出た句、故郷・新宮のことを詠んだような句。先生は新宮中学から江田島の海軍兵学校へ進まれました。東大・京大とは言わなかった時代で、よくできる生徒は海兵(海軍兵学校)か陸士(陸軍士官学校)へというのがふつうだったらしい。一浪か二浪して、あとから海兵に入ってきた親友もおられたようです。のちに新宮から仕事(日本通運)の関係で大阪に出てこられました。最初は新宮にある支店(?)での勤務だったと伺っております。

前田咲二遺句集 平成4年』➍
パック売りのさかなに波の彩がない
通行人役が熱演して困る
日雇いの焚火 景気の浮き沈み
逆立ちをすれば明日が見えますか
帽子から出る鳩やさしすぎないか
獲物追い詰めると豹は風になる
おだやかな顔だ臨終なんだろう
同穴がかなわぬ人の墓洗う
魚群追う電波へ光る男の眼
飽食というむなしさを知っている

百薬の長がいちばんぼくに効く
麻酔薬切れて恋からさめました
我慢を重ねて母の背中が丸くなる
善人で鬼も味方にしてしまう
先にうなずく男を味方とは見ない
ファックスで愛を送ってくる女
懐手 人の情けを持ち帰る
墨東の路地に荷風の影さがす
紅燈に転がっている私小説
ぼくが呼ぶといつも貧乏神がくる

ひょっとこの面にも向こう傷がある
切り口に男の生きざまが見える
くもの巣にかかったじっとしていよう
父の骨と怒りを焼き場から拾う
回り極まって色独楽色失う
お父さんお歳暮すこし下げていい
ちびた鉛筆を上手に削る父
夫婦善哉 酒は夫がついでやり
記憶のなかにいつも幼い亡弟よ
夕焼けの記憶の中に浮く大和

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※時間がないので、少々急いでまいります。先生は昭和元年(大正14年)10月15日生まれ。平成4年の誕生日で66歳になられるのね。入選率は少しずつ高くなり、平均すると5割強というところでしょうか。  『... 「川柳の横綱・前田咲二遺句集(平成4年)❸‥《津軽三味ひびけば雪が湧いてくる》」の続きを読む
 平成30年10月21日(日)。国文祭の当日投句「香り」(田中寿々夢氏選)、《一本のペンからにんげんが香る》で文部科学大臣賞をいただいた。帰りの船のことが気になって授賞式のあとすぐに会場を出たので、選... 「「入選作品集」(第33回 国民文化祭・おおいた2018 湯けむりたなびく温泉地別府 川柳)から」の続きを読む
 先日「東の横綱、西の横綱」という題で19年前の番傘川柳本社句会の番付表を書かせていただいた。そのあと上野楽生氏から14年前の番付表を郵送していただいた。大番傘川柳本社句会の歴史の一コマとして、柳人に... 「【再掲】[蒙御免] 平成13年番傘川柳本社句会番付表 参加者259名中上位40名 行司 物種唯修 作成 上野楽生」の続きを読む
※時間がないので、少々急いでまいります。最初から句にレベルがあったということでしょう。入選句数は平成4年8月までで平均して5割弱くらい。まだ秀句は一つだけ。「(川柳の)鬼」と言われた先生が句会で毎回の... 「川柳の横綱・前田咲二遺句集(平成4年)❷‥《年金の暮らし無題の風が吹く》」の続きを読む
※時間がないので、少々急いでまいります。前田先生は会社勤め(日本通運、経理部長で退職されたと伺っています)のかたわら毎日新聞の「毎日俳壇」さらに「毎日歌壇」に投稿。俳句で年間特選数70回という驚異的な... 「川柳の横綱・前田咲二遺句集(平成4年)❶‥《十字架に父の美学が掛けてある》 *俳句から短歌、最後に川柳を志された前田咲二師の初期(60代)の句です」の続きを読む
※時間がないので、少々急いでまいります。平成17年分はこれで終わりです。 『前田咲二遺句集 平成17年』【56】 サーファーの舞台は壁のような浪 男の約束父ちゃんとしてきばる 弾むこころ押さえて爪を切... 「手のなかに師・前田咲二【56】‥《パパにタッチママにタッチをして眠る》(前田 咲二) 平成17年分はこれで終わりです」の続きを読む
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