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別府吟行36句(2018/10/19-21)
温泉たまごもわたしにもある小舞台
海を閉じ込めるざぼんもわたくしも
(ほど)ききれぬ地獄つづいている地鳴り
轟々(ごうごう)と地獄きのうが噴いている
滑らせた足があの世を近くする
たてつづけの地獄を噴いている裂け目
血の池地獄を噴く赤 きのうから戻る
間欠泉の休止時間がたよりない
怒りのようなもの熱泥もわたしにも
坊主地獄がやがて因果をむしかえす

上人湯の示唆がわたしを押している
共同浴場につながりだす空気
足蒸しの箱をでられぬやみひとつ
風景にもわたしにも身の錆がある
噴く熱へ安全圏がうごきだす
湯掛け地蔵にかけてほとけがわからない
足蒸しへ時間をくぐりぬけている
ふり返りあがき切ったら過去にする
触れてくる湯けむり石のすき間から
吐きつづける嘘 開湯七百年

きのうのことが足もとに噴いている
調理されるように蒸されてゆくむし湯
駅前高等温泉のレトロを下りてゆく
いでゆ坂 永福寺まで影を曳く
開創伝説 一遍座像から
蒸し湯もわたくしもきのうが熱いまま
一遍座像がまもりつづけているいで湯
これも遊行か 旅のかたちを湯から湯へ
むし湯足湯にたっぷりの秋を吸う
共同浴場をやさしくする秋日

うらうらと湯けむり柔軟をひろう
そこはかと見えるきのうの念仏行脚
濛々のけむりすき間に浮かぶ過去
調温のできぬきのうを回避する
一遍の記憶いで湯をつつみこむ
熊野権現夢想の口伝(くでん)もち歩く

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別府吟行36句(2018/10/19-21)‥《たてつづけの地獄を噴いている裂け目》(推敲中)”にコメントをどうぞ

  1. 浪越靖政 on 2018年10月30日 at 8:10 AM :

    おはようございます。
    精力的なご活動をうらやましく拝見しています。

    別府吟行36句に圧倒されました。
    秀句揃いですが、これらの句のとらえ方のに感服しました。
    私なら何となく見過ごしてしまう光景でここまで表現が及びません。

    轟々と地獄きのうが噴いている
    間欠泉の休止時間がたよりない
    坊主地獄やがて因果をむしかえす
    足蒸しの箱をでられぬやみひとつ

  2. たむら あきこ on 2018年10月30日 at 9:36 AM :

    浪越靖政さま
    お久しぶりです。(*^^)/
    一回吟行に出ますと、だいたい100句から200句ほど詠んでまいります。
    だいたい二万句くらい詠めたあたりで、「たむらあきこ吟行千句」をまとめたいと思っています。
    推敲にかなり時間をかけるので、いつ出来上がるとも分かりませんが。
    札幌もそうですが、お世話になりっぱなしで申し訳なく思っているのね。
    どうか、お許しください。(__)
    ときどきコメントをいただけると、うれしく存じます。

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