一度書きかけてやめた「作句法」。「期待していたのに、がっかり」というお声をいただき、参考になるかどうかは分からないが、書かせていただく。
常に、頭の中に透明な袋を入れて持ち歩いている。袋の中には、いろいろなコトバが詰まっている。よく見えるように、掴み出しやすいように、ときどき攪拌。書店の新刊書、あるいは吊り広告などにも立ち止まって、いままで使わなかったコトバを掬(すく)いとって入れる。コトバは勿論単語のみ。苦心の末のフレーズをそのまま掬いとってはならない。他人の川柳でそれをしたら盗作になる。
【具体的な作句法】
A 古漬け 追従 啄む 凹む 詳述 旋回 高音 片手鍋 闖入者
上記は手元にある、最近いただいた柳誌のエッセイなどから抽出。珍しいコトバというわけではないが、ひとまず書きとめておく。
兼題「面」
作句するまでに、辞書で面の意味を調べる。
かお。おもて。つら。顔に似せて作ったもの。また、顔につけるもの。
さらに熟語も書き出しておく。
B 面 一面 局面 凹面 曲面 鏡面 片面 平面 伎楽面 面取り 渋面 鬼面
A、Bの語群をながめながら、閃いたことを順に書きとめていく。1分に1句ほどの速度。
①凹んではいられぬ鏡面を責める
②かなしみの余すところもなく鬼面
③おおよそは鬼面でわたくしの独り
④かがってはいられぬ鬼面から驟雨
○⑤落下するものの性急鬼面から
⑥右頬にこなゆきわたしからの別離
⑦整えてみれば砦とおもう面
⑧あわ粒の面を引き寄せてる回顧
⑨折り合えぬ面へ想いを込めて書く
○⑩折り合えぬ面へちいさな哀を積む
【推敲】
上記の句を推敲。数時間、場合によっては数日を要する。⑤、⑩はこのままでよいかと。⑨は即、没。残りの句は、推敲で生きるかどうか。
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