越中八尾《おわら風の盆》30句
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確める越中八尾(えっちゅうやつお)の風の肌
ぼんぼりが灯って喧騒が沈む
ぼんぼりに気分を仕掛けられている
井田川の雨のち曇り風の盆
路地へ出る胡弓の響き風に似る
坂の町を「やらんまいよ」が解きはなつ
風に音色交えて夜を織りすすむ
編み笠は元禄ひらひらと両手
風を隈なく入れ替えてゆく坂の町
繋がってくる元禄が華になる
かつて芸妓の囀り聞いた石畳
編み笠の項(うなじ)にねっとりと視線
心屈折おたや階段踏みはずす
忍び道含み笑いをくりかえす
諏訪町本通りを横切った忸怩(じくじ)
日本の道百選の白い文字
諏訪町の勾配用水の泣き言
11町のコトバをぼんぼりが分つ
西町の格子戸解を探している
禅寺坂のうす暗がりに凭(よ)っている
原点のわたくしへ積む石垣か
石垣を積みゆくきのうへの回帰
越中おわら節あいまいが風になる
濃く淡く路地へと泣きにくる胡弓
聞名寺(もんみょうじ)の甍(いらか)に触れているおわら
聞名寺の持論がすこし重くなる
町流し軒下に風吹き溜まる
いっさいは空(くう)編み笠に貌がない
灯を点す八尾運命共同体
越中八尾駅のまどろみは昭和
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