誌上競詠「咲くやこの花賞」27年度 第2回「薬」 井上一筒選
軸
ごりょんはんだけ転けはった道修町 井上 一筒
天
老犬と分け合っている風邪薬 合田瑠美子
地
いくら飲んでも八千草さんにはなれません 楠本 晃朗
人
世の末にアダムとイブの薬漬け 大西 將文
十日後のはらりはらはら副作用 山本 早苗
かきあげにする程おくすりをもらう 谷口 義
副作用防ぐ薬の副作用 平尾 正人
劇薬のような女も好きでしょう 三浦ひとは
薬漬けで死ぬか酒漬けで死ぬか 雨森 茂喜
大口を開けて目薬ご案内 林 重勝
眠らせてあげる足裏踏んであげる 吉松 澄子
薬品庫の隅で劣化する時間 加藤ゆみ子
糖衣錠ころころころと逃げ回る 佐波 正春
たまご酒の卵少ないほうがよい 古久保和子
すれ違うブランド服と湿布香 竹内いそこ
医薬品以外も仰山飲んでいる 永井 尚
紙ふうせんに乗ってくる懸場帳 山田こいし
ジイサマ陀羅尼助バアサマ般若湯 田口 和代
中島みゆきを塗ると治るの蕁麻疹 岩根 彰子
アドリブが得意でしかも無農薬 大野たけお
反魂丹雛にかわり桃も咲く 木村 宥子
かげろうのままで一粒飲み下す 川嶋 翔
薬っぽい男の食べるよもぎ餅 八木 侑子
たこ壺の丸みに塗ってある媚薬 大野たけお
陽が昇る前にクジラに塗る薬 村山 浩吉
ウニコール煎じて本当の友達 河村 啓子
ドクダミの憐憫十薬の慈愛 徳山 泰子
お薬にアイロンかけておきました 谷口 義
飲みやすい劇薬だったあの男 河合 陽子
お薬で蜂も蝶々も消した街 武智 三成
毒薬か凶器か唇が赤い 徳田ひろ子
ポッキーを鼻へときにはいい薬 勝又 恭子
たまにワイン睡眠薬の変化球 岡本なぎさ
乙姫がくれた薬は白髪染め 小西 明
蝮焼酎じいちゃんの手作りだった 香川眞里子
糖衣錠すっかり溶けた成田着 柳瀬 孝子
K点の辺りで偽薬飲み下す 菊池 京
とある日の日記に挟むアスピリン 青砥 和子
嫁ぎ先はマツモトキヨシ桃の花 吉松 澄子
ありとあらゆるところが痒くなる薬 井上恵津子
年金に鎮痛剤が混ぜてある 竹村紀の治
嵌ったら怖い薬は仮名で書く 平田 元三
中国の劇薬韓国の媚薬 前田 咲二
昭和史のパラノイアには便秘薬 上嶋 幸雀
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