日本人の平均寿命は83.7歳(厚生労働省発表2015年分簡易生命表の概況:男性80.79歳、女性87.05歳)、世界一。人生80年の時代に我々は生きている。(写真:ガンジス川の朝日)
古代インドでは人生を4つの時期に区切った。
「学生期」(がくしょうき)
「家住期」(かじゅうき)
「林住期(林棲期)」(りんじゅうき)
「遊行期」(ゆぎょうき)
「学生期」で学び、「家住期」で働き、家庭をつくり子供を育てたあとに人生の稔りの時期「林住期(林棲期)」を迎える。日本人はよく働いているが、よりよく生きることが目的で、働くことは手段であるはず。働きバチで一生を終わってはいけない。
人生80年。これから寿命はもっと長くなるかもしれない。もし90歳まで生きるとしたら下記のようになるかも。
「学生期」 0~25歳
「家住期」 25~49歳
「林住期(林棲期)」 50~74歳
「遊行期」 75~90歳
〈自分探し〉というコトバが流行ってから久しいが、本当にやりたいことは何かを自分に問いかける時期が、だいたい「林住期(林棲期)」なのではないか。それまでは忙しさゆえに考える余裕もなかったかもしれないが、「林住期(林棲期)」にさしかかった人は、生活の足しにはならない(一文の儲けにもならない)ことに取り組むことを考えてみるのも悪くない。林住期(林棲期)」は本来の自分を取りもどすとき。さらにジャンプ、知らない世界に向けて離陸するときなのである。
「林住期(林棲期)」に生きる人は、まず独りになって自分を見つめることが大切。独りになることを恐れてはいけない。持ち物、人脈を簡素化してもよい。人生に必要なものはじつは驚くほど少ないのである。しかし自分を見つめるだけではいけない。相手を見つめ、理解し受け入れる時期でもある。一個の人間として相手と向き合うことを考えなければならない。離れて暮らしていても、結びつきを深めることは可能である。国民の最大グループである、「林住期(林棲期)」に属する団塊の世代がこれからしばらくこの国の文化と精神の成就の担い手になる。私もその後尾にいる。すでに「家住期」において家族や他人のために献身する義務は果たしてきた。これからは自己本来の人生に向き合うべきときなのである。
人間としてこの世に生まれてきたこと自体が奇跡である。それほど希有な機会を得た私たちは、こんどは自己に対しての義務を果たさないといけない。
心が求める生き方をしよう。
誰もがやがて老いを迎える。まず「林住期(林棲期)」である。好きな仕事があるなら、そのまま続けるのもよい。「林住期(林棲期)」という第三の人生を心ゆくまで生きるのが人間らしい生き方なのである。年金問題で明らかになったように、わが国は定年まで働いたからといって退職後が安泰というわけではない。だからこそ、充実した「林住期(林棲期)」を過ごすために準備を怠らないようにしなければいけない。「林住期(林棲期)」をどう過ごすかは「家住期」にこそ構想を練るべきなのである。資金がなくてはなにもできない。社会に貢献し、さまざまの義務を果たし、それから一個人としての豊かな稔りの時間を持ちたいものである。
そこで本題、提案。私は鉛筆と紙をもって全国を歩いている。旅をしながら、川柳を詠み続けている。文芸のジャンルは違っても、西行、芭蕉、放哉、山頭火と生き方は同じ。ありがたいことに、全国あらゆるところで川柳の句会・大会はひっきりなしに開催されている。それらを日程に組み込んで、吟行の旅をするのである。
柳友はどこにもいて、あなたを歓迎してくれることだろう。川柳は人間を詠む文芸である。川柳を中に挟んだ人間関係、旅ほど豊かなものはない。これまで私に大きな生き甲斐を与えてくれた川柳を、同世代さらに次世代につないでいきたい。ともにがんばりましょう、みなさん。
Loading...

















































