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(13日、記す) 12日。和歌山線五条駅で下車。10時31分発の新宮行きの奈良交通バスに乗ったのね。車内で、なぜ突然のようにこの吟行を決めてここにいるのか?などと考えたのね。11日の夜決めてホテルを予約、翌朝和歌山市駅7時56分発の電車に乗ったのです。
 指を折ると、前田先生が亡くなられて46日目。日曜日なので今日はひょっとすると四十九日の法要なのかもしれない、と思ったのね。五條からバスで南に下る(紀伊半島を縦断)ことはすこし前から考えていたのですが、寂しい秋にこれ以上寂しくなるのはいやなので春先にでもしようかと思っていたのです。
 そのバスに、わたしより一回り若い、講演をしてきた帰りだという東京在住の女性と乗り合わせたのです。なんと、そのかたとはおなじ川湯温泉の、おなじホテルを予約していたのね。大塔川(おおとうがわ)の横の露天風呂で明るいうちから二人きりでいろいろと話し、夜再び「露天風呂から見える星★がとてもきれい」と客室まで誘いに来ていただき、その露天風呂で深夜まで話し。いわば、こころが通じたのね。
 朝食をご一緒したのですが。なんと話の途中「これはわたしが言っているんじゃなくて。わたしの後ろにいる人が言って(言わせて?)いると思う」と仰ったのです。すぐにメモを取り始めたのですが。それは、話の内容からいって先生ではないかと思うのね。下記は、メモから(一部)
‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥
あきこ「先生は一冊の句集も遺さないで逝かれたのですが、なんとか遺したいのですが、これからどうすればいいのでしょう」
(ご家族への話としては)これからの人のために遺さないといけない(と言えばすんなり通るかも知れない)。未来の人のため川柳会のため、史実として遺す。
★オーラル・ヒストリー(口述史)、(あきこと)先生の遣り取りのことばを残す。
★川柳についての、仮想の対談。
先生の意、先生が生きているあいだにやらなかった(出版しなかった)ということは意味がある。
★先生は人間力があった。
★まだ四十九日も終わっていないのに、そんなメールを寄越すというだけでどの程度の人かということはわかる。かかわらないこと。そういう人とたたかうとエネルギーが要る。ほうっておけばいい。しばらくはうまくいっているようでも、そのうち自分で墓穴を掘る。

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