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 (一般の)俳人にとって、川柳はすぐに入れる世界ではないようなのね。「私の句が没で、こんな句が入選?」というようなことばを(初めて川柳の句会に足を向けた)俳人が驚愕の面持ちで洩らしたのを聞いたことがある。じつはその気持ちが分からないではない。短歌や俳句に長年親しんだあと、「ちょっと川柳という世界も、覗いてみよう」くらいの気持ちで入ったわたしもそんな一人だったかもしれない。
 やっと川柳(の読み方?)が分かってきたのは、一年以上経ってから。それまでいつやめようかと何度も思いながら続けてきたのである。句会で年間賞の表彰式というのがあって受賞句に目を通し、やっと幾分かは分かった。川柳は、まず味わい方・読み方が俳句とは異なっている。(どう違うのか、ちょっと言い表しにくいのね)

 昨日、川柳マガジンを読んだ知人(俳人)から、「たむらあきこ特集(柳豪のひとしずく)」への感想として次のような葉書をいただいた。一般の俳人の川柳を見る眼はこのあたりなのかもしれない。
‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥
 「柳界ポスト」への投書には、現在の川柳界の幅の広さと、戸惑ひが示されてゐますね。老生は今後の川柳に、良質な滑稽を望みます。以上
『特集』より、好きな句。および疑問の句(下段)を記します。
わたくしの中に私を撃つ私
うつし身のやみへ回覧版がくる
何もなかったように鋭く死んでいる
はなびらを拾うかたちにひろう骨
そんな気がするから片耳はたてる
残像が輪郭だけになってゆく
どっぷりと浸れば闇もやわらかい
はみだしてみても鳥獣戯画の中
約束のように桜が咲いている
現在地どこかがいつもわからない

ひとりきりの祭りのように爪を切る
この句にも魅力を感じました。

(下記は氏の疑問の(分からない)句)
わたくしの妬心がわたくしを炙る
享年のことを叫んでいる墓石
一閃の恋がいのちを朱に染める
いつも何か足りずに指を噛んでいる
わたくしの中に妬心という日陰

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