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  「海が見たい」と思うときがだれにでもあるだろう。海は、潜在的に身近なものだと思うのね。生命は海から発生した。そういうことで、われわれの体内に潜在的に記憶されているのね。地球はその71.1%を海が占めているという天体。海の青はこころを落ち着かせてくれ、精神的に安定した状態に誘い込んでくれるのね。

 自然の環境から生まれる水の音、風の音など自然音も心身のリラックス効果を高めるとされている。自然音の不規則なリズム、そのリズムを感じることでリラックスすることができるというのね。われわれは、自然の空間と一体になることでストレスから解放される。とくに、波の音は母親の胎内で聞いていた音とよく似ているため、安心感を抱くことができるとされているのね。

 海に行くという行動は「胎内回帰」の願望の表れだともいわれる。羊水の中で過ごした時間をわれわれは無意識に覚えていて、包まれているという安心した状態を知らず知らずのうちに求めているのだと。この胎内回帰の感情には気持ちをリセットする効果もあるのね。海に行くことで胎内回帰(原点回帰)して気持ちのリセットをしているといえるのね。

 浜辺を歩けば、降り注ぐ太陽の光はわれわれに(こころにも)エネルギーをもたらしてくれる。落ち込んだり悲しんだりのストレスの解消を促してくれるのね。太陽の光もこころのたいせつな栄養になる。

 コロナ禍での“自粛”中、こころの感度が鈍ってしまって、日々惰性で生きているようなところがある。そんなとき 「海が見たい」というのは、言い換えるなら「立ち止まりたい」ということなのではないか。いまの自身を直視する場として、海を求めているのね。海原の前にひとり立って孤独を直視する。海に向かって問えというのね。波打ち際にたたずんでいると、打ち寄せる波が呼吸のリズムとひとつになってくる。海を見ると、“受容”ということばが浮かぶのね。

 わたしたちが帰ってゆくのは紛れもないこの海なのね。海から生まれ、海に帰ってゆく。海こそは、生きものすべての母なのね。海を見に行くのもそのため。生命の根源としての海は私たちに多くのことを語りかけてくれる。コロナ禍での生活に翻弄されこころが荒んでいる、そんなとき「海を感じよ」という声が聞こえるのである。五感を震わせて海を感じよと。

続きは次回

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