「授業料を払うつもりはないから(成績で授業料が要らないように)」と、一人息子を下宿に送り出してから十年余り。授業料免除、僅かな仕送りと奨学金だけでやり繰り、国立大学、続いて大学院博士前期課程まできちんと修了したことを母として誇りに思っている。東京の会社に就職、去年自分で事業を起ち上げた。健康に気を付けて、地道にがんばっていってほしい。
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(たむらあきこ川柳集2010年「縦糸」 から)
渦ふたつ擦れ合いながら生きている
一人子に届ける母の息の音
今日といういくさへ眉を描いている
小袋の夢を小出しに追いかける
骨肉の盥(たらい)はまいにちがドラマ
わたくしの甘さどんどん齧(かじ)られる
口内炎ほどの悩みになっている
まず生きてほしいと思う血の絆
直球をたまに無口が投げてくる
結ぶほどにほどけてゆくのです絆
蛇口からさっぱり愛が出てこない
いるような気がして仏壇を覗く
たましいの色父さんがくれたのは
まだ父が星のかたちになりきれぬ
過去帳はもう谺さえ返さない
これが子の景色と思う子の下宿
追伸にすこし笑いを足しておく
辛抱の箍(たが)がはずれてくる夕日
破れ目をつくろいにゆく接続詞
縦糸を継ぎ足しながら生きている
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あきこさんの歩いてこられてた景色を思いながら、読ませていただきました。少し過ぎた時間が微熱や色の乱反射を抑えていて、心中のざらつきや苦みがストレートに伝わってきました。
だから・・・・今のあきこさんがある。
いま編んでおられる作品集がとても楽しみです。
今日といういくさへ眉を描いている
あきこさんの気合のあらわれは、紅ではなく眉なんだな と以前のブログで拝見した記憶があります。私はシャドウを目尻に引いて(開眼)やはり、いざという時はこのあたりに力を込めますね。
竹内いそこさま
過ぎてしまえば夢ですねー。
子育てのプロセスが宝物かと思います。
子育てと介護と、この二つを終えたので、いまがあると思っています。
あとの時間を川柳を詠むことに費やせるなんて、最高です。詠いおえて、思い残すことなくあの世まで。(まだまだ時間があると思っています)
化粧にあまり興味がなくなってきました。
眉だけは描かないとあまりにシマラナイ顔になり過ぎて、さすがにコワイので。(笑)
工夫をすれば、人は叱らずとも”人は育つ”ことを教えてくれたのは、孟子のお母さん。なのに、自分のことを棚にあげ、子に余計な期待と欲をもつから、毒という字に「母」が使われるのです。蛇足ですが、広い心を表す「海」という字にも母という字がはいっています。字ひとつに於いても父の影の薄いこと・・・ (>へ<) ←涙を堪える
りょーみさすけさま
産むのも大変ですが、育てるのも大変かも。
でも、み~んな忘れてしまいました。(みんな夢)
で、川柳がいまは子どもかな。こちらも育てるのが大変。(知らず知らずのうちに育っていたりして)
父の影がうすいって? そんなことない。とくに娘には。さすけおとーさんなら、120%間違いなし。