(過去の瓦版柳誌「巻頭言」から)
川柳マガジン誌23年11月号に、尾藤三柳氏が「川柳の現在と将来」と題して時事川柳に触れている。時事川柳作家には必見の柳論である。次に要旨を紹介する。
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(前略)時事川柳が独立ジャンルへの道を見出したのは、昭和25年、読売新聞が、時の第1人者・川上三太郎を選者に立てて、連日掲載の「よみうり時事川柳」欄を、第1面に新設したことを契機としている。以後時事川柳は1つのジャンルと見做され、専門作家が生れ、独自の文芸理論を深めていった。やがては、既成川柳の牙城を揺るがし、川柳界の中心に座るであろうと想像される。両者を比較し、その理由を述べる。
○既成川柳の題材が繰り返しに陥って、意匠の取替えだけに活路を見出しているのに対し、時事的題材は日々生れ出て、常に新しい。
○既成川柳が技術的に歩留まりとなり、千篇一律化しているのに対し、時事川柳には独自に開発した批評と諷刺の方法論がある。
○既成川柳は目標を持たないが、時事川柳には常に現状を変えようとする使命感がある。
○既成川柳の曖昧な在り方に対し、時事川柳作家には最小限度の作家意識がある。
○程度の差こそあれ、既成作家が「伝統」にあぐらをかいているのに対し、時事作家は常に挑戦者であることを忘れない。 (以下略) -前田 咲二
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(「川柳 瓦版」8月号から句会吟を抜粋)
窓枠をきっと拡げる自衛権 あきこ
有事には備えていますハエタタキ 完 司
逞しくなり過ぎぬよう自衛権 完 司
戦争に行くなら辞める自衛隊 セツ子
罵声にも品位求めるオトナたち いそこ
声紋でわかると言われ名乗り出る 啓 子
コメディアンよりコメディアン泣く議員 恵津子
県議が哭くので子供が泣きやんだ 咲 二
とことんナメてくる中韓を袋綴じ あきこ
しばらくは相思相愛習と朴 (松山)和 代
歴史なら言いたいことが山とある 咲 二
薄汚れして来たリケジョの割烹着 美智代
理研とは何を研究するところ 智 彦
砂糖黍ざわわと泣いて沖縄忌 鈍 甲
介護の社会化タテ糸も切れかかる あきこ
サポーターブラジルの地に名を残す いそこ
対馬丸撃沈語り部も語らず 千 歩
同類を憐れみながら喫煙所 明
セクハラでも言わなきゃ暇で仕方ない 茶 助
路線価へあべのハルカス笑ってる 信 子
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