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鉛筆と紙 時事川柳の鑑賞文を書くのは思いのほか時間がかかる。句を読み切るための知識として昨今の政治・経済・スポーツほかを一通りは知っておく必要がある。4年前からネットを始めたので、検索機能を使えることで非常に助かっている。

 会長からもときどき電話で読売新聞の「よみうり時事川柳」欄に投句されてくる中の、見慣れないことばの意味を調べるようにとのご指示がある。会長は選句については完全主義、投句されたものは隅から隅まできちんと目を通される。柏原幻四郎前会長が体調不良で退かれたあとを受けて、8年間新聞社の仕事ほかに穴をあけないよう厳しく体調管理をしてこられたことには本当に頭が下がる(※会長は現在88歳)

 瓦版誌の鑑賞文を書くため目を通す句数は、「かわらばん近詠」と前月の句会吟ほかを合わせて約600。その中から20句余りを抄出して鑑賞させていただく。なるべく同じ方の句を採らないようにしているので、少し多めに抄出した中から選ばせていただくことにしている。

 「新聞の見出しをなぞるような句になってはいないか」「文芸性が備わっているか」などが抄出のモノサシ。対象句の中からこれと思う句にチェック、すべて読むのに1日。チェックした句をさらに30句ほどに絞ってワードを用いて書き出すのに半日。すべてに鑑賞文を付けるのに1日。鑑賞文の内容が間違っていないかのチェックにネットをフル活用して半日。推敲に1日。計4日は優にかかる仕事になる。下記は、7月号から抄出の6句。

そのうちにシナ海全部埋めるだろ 前田 咲二
ばあさまのジョギングピアスサングラス 井上 一筒
中国の舌がでっかく伸びてくる 菱木  誠
金撒いて曲がるシュートがあるそうな 竹内いそこ
地震に噴火日本列島まだ若い 新家 完司
六月が煌く佳子さまの真珠 赤松ますみ

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