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誌上競詠「咲くやこの花賞」28年度 第4回「味」 嶋澤喜八郎 選
一筆箋
私を煮詰める色が失せるまで 嶋澤喜八郎

切れ味を一筆箋に試される 高浜 広川

乱闘がはじまりそうな酸味かな 吉松 澄子

裏切られたのかおかしな味がした 猫田千恵子

後味を引き摺ったまま沼にいる たむらあきこ
絞ったらあなたの味のする余白 米山明日歌
ひらがなにしてから甘くなるれもん 加藤ゆみ子
コンビニのサラダ詩人になりにくい 西澤 知子
自己主張したことのない絹豆腐 藤井 寿代

みかんを食べたらみかんの味がした 柏原 夕胡
あまずっぱい記憶青梅の頃 日下部敦世
無味無臭だった見守るだけだった 竹内ゆみこ
お月様を味わったのはどなたです 和田 洋子
圏外の春の音符を召し上がれ 星出 冬馬

若葉風この肌ざわり舌ざわり 小川 佳恵
紫陽花よ舌舐りをするでない 上嶋 幸雀
物忘れふえて新茶のうまいこと 山本 昌乃
名曲を聞いた苺の深い味 徳山みつこ
辛酸を嘗めてまあるくなる欠片 岡内 知香

カンバスの桃かじられた跡がある 美馬りゅうこ
味なことやるなと大所高所から 有田 晴子
躓いたおかげで拾う人間味 宮﨑美知代
恋びとの血は戦争の味がする 福尾 圭司
控えめな茶色に乙な味がある 吉道航太郎

嘘の味少し甘味がついてます 星井 五郎
生きてますとぼけた味に寄り添って 田村ひろ子
遣る瀬ない味だな雨の冷やっこ 星井 五郎
流木のオブジェに絡む冬の味 たむらあきこ
すかんぽ酸っぱい次郎ちゃんがいない 加納美津子

よかったら斜めのキスで味見して 樋口 りゑ
薄味に慣れて漱石読んでいる 合田瑠美子
淋しさはこんな味だろかくれんぼ 柴田比呂志
添い寝して好みの味にしてしまう 吉松 澄子
戦争のあと味がするとろろ飯 真鍋心平太

利尻産ですねと通の舌が言う 吉道航太郎
何事があったか作品が跳ねる 杉山 太郎
山菜の味老いて行くのも悪くない 吉道あかね
B面の寂びの部分は私です 大葉美千代
ラ・フランスのオホホをどうぞ召し上がれ 大葉美千代

古漬けにエイト・ビートを振りかけて 岩根 彰子
水だけで繋いだことのある命 前田 咲二
少しずつ時が熟成させた味 竹内いそこ
なつかしい訛だ甘く塩からい 片倉 卯月
潮騒が味方平和を考える 和田 洋子

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