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 私が逢いたいと切望し川柳にも詠もうと思う風景は、単なる景色ではない。その景色のもとで営まれた人びとの暮らしや歴史に思いを致し、その周辺で詠まれた短歌や俳句、また小説などに触発され、それらを追体験してふたたび川柳という文芸として生み出すための、文化的所産としての風景なのである。吟行地は、先人の影に影を重ねることができる、すなわち文学作品などの介在する人間の歴史がある地。
 風景への無垢な知覚だけで当然川柳は詠めない。いつも前述の、文化的所産であるところの何かに触発されての旅、吟行になる。今月16日の吟行地に円通律寺を選んだのも、司馬遼太郎の真別処へ行かないと高野の浄かさは分からない(『街道をゆく・高野山みち』)」ということばに示唆されてのことだった。
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円通律寺 (えんつうりつじ)
(県史跡)
奥の院一の橋手前の高野山蓮花谷の南600mの山中にある真言宗の僧侶を目指す人々の修行寺院で、現在も女人禁制、特別に用事のある人以外は立ち入り禁止という、厳格な規律を守っています
 この寺院は弘法大師の甥で天台宗の智証大師が修行した跡と伝わり、東大寺再建で有名な俊乗坊重源上人が荒廃したこの地に専修往生院を建立しました。
 後に再び荒廃を極め、江戸幕府二代将軍・徳川秀忠の側近、山口修理亮重政が登山、出家して智証大師、重源上人の旧跡を慕ってお堂を再興し、密教と律宗の兼学道場となりました。現在は高野山真言宗の修行寺院ですが、律宗を兼ねて学んだ当時の名残りで寺号に「律」の字がそのまま残っています。
 山門の前は現在、薄暗い杉林になっていますが、重源上人が活躍した時代は、一帯に念仏聖が無数に庵を構えていたそうです(わかやま観光情報 (公益社団法人 和歌山県観光連盟)より )

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