川柳の横綱・前田咲二遺句集(平成8年)【23】‥《わたくしを抱いているのは神だろう》
※2月いっぱいで抄出を終えるため、急いでいます。
『前田咲二遺句集 平成8年』【23】
ふるさとの痩せ田を守るあばら骨
相談は体裁だけと知っている
職安で期待が一つずつ消える
夢夢夢 光陰の矢が速すぎる
価格破壊のパンツを一つ買うてくる
国会へ記憶の悪い人を呼ぶ
ぼくの地図から妻がときどきいなくなる...【続きを読む】
川柳の横綱・前田咲二遺句集(平成8年)【22】‥《よろこびが爪の先まで咲きこぼれ》
※2月いっぱいで抄出を終えるため、急いでいます。
『前田咲二遺句集 平成8年』【22】
切り餅のうすさも老母の苦労性
お世辞ぬきできれいとお世辞いうてはる
去年きたから出したのに来ぬ賀状
旗の波 そして笑顔が還らない
今年こそはと書きそのあとが浮かばない
捕鯨禁止の町で無口な老砲手
合格の電報いまも...【続きを読む】
川柳の横綱・前田咲二遺句集(平成7年)【21】‥《来年の花をいっぱい胸に蒔く》
※2月いっぱいで抄出を終えるため、急いでいます。平成7年はこれで終わりです。
『前田咲二遺句集 平成7年』【21】
藁一本握る拳が熱くなる
みんな優しくてこのごろ物忘れ
お亡母さんほらほらあれはだれだっけ
間違えるならもっといい靴はいてきて
オーレオレオレ比叡おろしが吹き荒れる
家屋補修のビラがわが...【続きを読む】
川柳の横綱・前田咲二遺句集(平成7年)⓴‥《七人の敵へ七つの意地がある》
※2月いっぱいで抄出を終えるため、急いでいます。一度だけ先生に「あんたも、たたかえ」と言われたことがあるのね。現瓦版の会代表(会長)に悪意を込めたあり得ないことばで恫喝され、しばらくして先生に会を退くことをご相談したのね。そのとき。折角の長いご期待に添えないことは心苦しかったのですが。先生のご落胆も...【続きを読む】
川柳の横綱・前田咲二遺句集(平成7年)⓳‥《みかんがのっている母さんの置き手紙》
※2月いっぱいで抄出を終えるため、急いでいます。「先生は、俳句とか短歌をもっとやりたかったんじゃないの?」との問いに、「そうなんや」と口惜しさをにじませたお返事。寿命には限りがあるので、あれもこれもというわけにはまいりません。三十代で毎日新聞の「毎日俳壇」や「毎日歌壇」で毎週のように特選をとられた鬼...【続きを読む】
川柳の横綱・前田咲二遺句集(平成7年)⓲‥《過労死を夾竹桃は知っている》
※2月いっぱいで抄出を終えるため、急いでいます。多くの句を読み込み写してまいりますと、亡父母に対する先生の思いの深さが沁みてまいります。ことにご苦労されたらしい母上に対する感謝と思いの深さ。
『前田咲二遺句集 平成7年』⓲
骨は拾ってあげる年金見返りに
一徹だった父真っ白に焼けました
亡父の仕草で柱...【続きを読む】
川柳の横綱・前田咲二遺句集(平成7年)⓱‥《戦艦ヤマト 地球は青い色でぬる》
※2月いっぱいで抄出を終えるため、急いでいます。かつて演歌の女王美空ひばりが七色の声をもつと言われましたが、先生も七色を駆使して句を詠まれた。器の大きさとでもいうのでしょうか。時事川柳あり、ユーモア川柳あり、文芸川柳あり。「句の幅を広げるためにも時事川柳も詠んでごらん」とあきこに言われたのね。
『前...【続きを読む】
川柳の横綱・前田咲二遺句集(平成7年)⓰‥《橋渡るまでは確かにあった虹》 平成7年に入ります
※2月いっぱいで抄出を終えるため、急いでいます。川柳には、当然フィクションも入る。何通りもの人物になり、また動植物にもなって詠む。すぐれた川柳は一篇の掌編小説にまさることもあるでしょう。その中に作者のたましいや叫びや願いが込められてくる、そうしたもの。
『前田咲二遺句集 平成7年』⓰
えべっさんらし...【続きを読む】
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