川柳の横綱・前田咲二遺句集(平成7年)⓳‥《みかんがのっている母さんの置き手紙》
※2月いっぱいで抄出を終えるため、急いでいます。「先生は、俳句とか短歌をもっとやりたかったんじゃないの?」との問いに、「そうなんや」と口惜しさをにじませたお返事。寿命には限りがあるので、あれもこれもというわけにはまいりません。三十代で毎日新聞の「毎日俳壇」や「毎日歌壇」で毎週のように特選をとられた鬼...【続きを読む】
川柳の横綱・前田咲二遺句集(平成7年)⓲‥《過労死を夾竹桃は知っている》
※2月いっぱいで抄出を終えるため、急いでいます。多くの句を読み込み写してまいりますと、亡父母に対する先生の思いの深さが沁みてまいります。ことにご苦労されたらしい母上に対する感謝と思いの深さ。
『前田咲二遺句集 平成7年』⓲
骨は拾ってあげる年金見返りに
一徹だった父真っ白に焼けました
亡父の仕草で柱...【続きを読む】
川柳の横綱・前田咲二遺句集(平成7年)⓱‥《戦艦ヤマト 地球は青い色でぬる》
※2月いっぱいで抄出を終えるため、急いでいます。かつて演歌の女王美空ひばりが七色の声をもつと言われましたが、先生も七色を駆使して句を詠まれた。器の大きさとでもいうのでしょうか。時事川柳あり、ユーモア川柳あり、文芸川柳あり。「句の幅を広げるためにも時事川柳も詠んでごらん」とあきこに言われたのね。
『前...【続きを読む】
川柳の横綱・前田咲二遺句集(平成7年)⓰‥《橋渡るまでは確かにあった虹》 平成7年に入ります
※2月いっぱいで抄出を終えるため、急いでいます。川柳には、当然フィクションも入る。何通りもの人物になり、また動植物にもなって詠む。すぐれた川柳は一篇の掌編小説にまさることもあるでしょう。その中に作者のたましいや叫びや願いが込められてくる、そうしたもの。
『前田咲二遺句集 平成7年』⓰
えべっさんらし...【続きを読む】
川柳の横綱・前田咲二遺句集(平成6年)⓯‥《ホテルの玻璃に遠い木枯らしが揺れる》 平成6年分はこれで終わりです。
※2月いっぱいで抄出を終えるため、急いでいます。抄出はそろそろ二千句を超えていると思います。先生の句は、〈本格川柳〉そのもの。いまは川柳を詠むことを〈吐く〉とはあまり聞きませんが、かつては〈吐く〉と言っていたのね。そのことばの実感を先生の川柳から受け取っております。
『前田咲二遺句集 平成6年』⓯
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川柳の横綱・前田咲二遺句集(平成6年)⓮‥《くらがりに父が居そうな 古時計》
※2月いっぱいで抄出を終えるため、急いでいます。選者を信じるなというわけではないですが、没句をすべて残しておくことをお勧めします。前田先生もすべて残して、くり返し違う選者にほぼそのまま出句しておられます。あきこも同様、以前捨てていた多くの没句がいまとなっては惜しくてなりません。
『前田咲二遺句集 平...【続きを読む】
川柳の横綱・前田咲二遺句集(平成6年)⓭‥《女とは美しきかな 阿波踊り》
※2月いっぱいで抄出を終えるため、急いでいます。先
『前田咲二遺句集 平成6年』⓭
裏方に徹して祈ることばかり
あてにならんお人へ裏戸開けておく
泉州の沖に明日の風が吹く
ピカソみたいというのは下手ということだ
八起き目の手に握られているヒント
百円を割るレートへ旋盤がきしむ
傷口にふれぬ言葉をよっ...【続きを読む】
川柳の横綱・前田咲二遺句集(平成6年)⓬‥《敵艦をめがけて落ちていった火よ》
※2月いっぱいで抄出を終えるため、急いでいます。先生は戦時という非常時を、将校育成学校である江田島の海軍兵学校で勉学と訓練に励みながらくぐってこられました。そのときの絆の強さを「親友や」ということばで語られました。瓦版誌の巻頭に、毎日唱和したという「五省」のことを書かれたことがあります。
『前田咲二...【続きを読む】
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