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   かつらぎ町南部、標高約450mの高野山麓に位置する天野の里。四季折々の田園風景が広がる高原の盆地は、「にほんの里100選」にも選ばれている。その中心的存在として鎮座する丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ、写真)は1700年前の創建と伝わる古社で、全国の丹生都比売大神を祀る神社の総本社。
弘法大師空海がこの神から社領を授かり、高野山を開いたことから真言密教の守護神としてあがめられている。

 高野山ゆかりの伝説と史跡が残り、古の文化が薫る歴史の里。随筆家の白洲正子は、著書『かくれ里』(1971年上梓)の中でこの里についてこう綴っている。「こんな山の天辺に、田圃があろうとは想像もしなかったが、それはまことに「天野」の名にふさわしい天の一角に開けた広大な野原であった。もしかすると高天原(たかまがはら)も、こういう地形のところをいったのかも知れない」。「できることならここに隠居したい。桃源郷とは正にこういう所をいうのだろう」とも。

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