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宮島(瀬戸内)吟行(2021/10/14-16)24句
鹿の目のしずか 迎える神の島
(いざな)いは深く斜めに御笠浜(みかさはま)
(そび)えたつ朱塗りきのうのまぼろしに
ひたすらにシンボルとして立っている
様式はきのうのままに水の上

唐破風(からはふ)の屋根を潜って朱に入る
海が動いている表情を変えている
海上の社殿きのうを往き来する
  西回廊へつなぐ足音
反り返る反橋(そりばし)足音は勅使

きのふもけふも雲居(くもい)見えないことばかり
能舞台の向こうの空に訊いてみる
御祭神に架けられている願(がん)あまた
わたくしのきのうを回廊へ繋ぐ
大鳥居(おおとりい)透けるきのうに触れている

潮引いてきのうの位置に立っている
神域の干潟(ひがた)をよぎる影になる
きのうのきみがときどき貌(かお)をだしてくる
あの世この世のあはひを拾う干潟の藻(も)
聞き耳を立てているのは天神社(てんじんしゃ)

神前にかぜがあつまるかぜの婚
人為的にひろげる明るさの朱塗り
点在の巨岩は遠目にも 弥山(みせん)
見えぬものさがしに入る宝物館

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