桑島啓司さんの第四句集『雀』から
鈴虫の声提げて来て飼へと言ふ
叛くものなし一山の蟬しぐれ
万緑や無人駅また無人駅
着ぶくれの漁婦着ぶくれの子を抱き
鳶の笛ことになめらか水の秋
渦を追ひ渦に追はるる観潮船
花ふぶき突き抜けジェットコースター
草いきれ廃れて魚臭なき漁港
人形のいのち七日と言ふ菊師
松陰のそばに空海菊人形
鳥渡る街にあまたの避雷針
捩花のねぢれて丈を揃へけり
橋よりも長き遠足橋渡る
結跏趺坐して霊山の涼の中
正に霊山法師蟬法師蟬
積み置きの蛸壺を這ふ冬の蜂
合戦をするほど凧の揚がらざる
神鏡の奥の奥まで青熊野
木の葉ふる数に限りのなきごとく
小鳥来る茶房となりし廃電車
…‥‥‥‥‥‥………‥‥‥‥‥‥………‥‥‥‥‥‥……
著者桑島啓司氏は、昭和16年徳島県鳴門市生まれ。日本現代詩歌文学館評議員(平成6年)。公益社団法人俳人協会評議員。「滝山」創刊主宰。和歌山俳句作家協会副会長・役員選者。著書に句集『青嶺』『滝山』『蟬しぐれ』。毎日紀州俳壇選者。わかやま新報俳壇選者。
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この先生の句、いいですね。
詠み方が素晴らしい。スケールの大きさを感じました。
「叛くものなし一山の蟬しぐれ」「万緑や無人駅また無人駅」「橋よりも長き遠足橋渡る」、これらが特に気に入りました。リフレインが多いのも、この先生の特徴のようですね。
関連。昨日、大阪のKさんと短時間ながら川柳談義。Kさん曰く、「川柳家は勉強しておらん。他の韻文の世界もちったぁ勉強しないと」。同感です。
桑島啓司先生の作品。ご紹介頂きまして、ありがとうございました。
江畑 哲男さま
30代に、あきこが俳句を齧りだした頃句会でご一緒したのね。
俳句は、地元和歌山市ではあまり成績がよくなかったのですあきこは。
ところが、十数年前に柳友に誘われて出かけた京都のちょっと有名な前衛句会ではダントツの一位(互選)。
はは~ん、そういことだったかと思ったのね、笑。
句会終了後数人に囲まれ、その会にいたかた(女医さん?)に川柳を教えてほしいと言われたのね。
残念ながらそのままになってしまったけれど。
ご一緒したかたがおっしゃるには、(あとで)「川柳の人が句会を荒らし(に来)た」と会の幹部?がおっしゃったんだそうな。
それでびっくり、一度きりで退散しましたが、笑。
ちょっと心が狭いような。
川柳の会でそのようなことを言うことはありませんから。
前衛でも、そういうところがあるのかな。
コロナが終わったら、また俳句もやってみようと思うのね。
でも、川柳がいろいろといちばん自由でおおらかなフィールドです。
やはり、笑。