![]()
下記は、ことし鈴鹿インターネット句会で秀1に採らせていただいた12句。
… … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … …
軽く踏みしめ球根を眠らせる 橋倉久美子
【評】 「球根を眠らせる」なんてちょ っと言えないこと。作者の優しさにこちらまで温められま した。丁寧な生き方の見え る、佳句。
‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥
経本のどこ開いても分からない 新家完司
【評】 お経の意味を、分かっている方がどれほどおられるだろうか。意味も分からないまま、代々有り難がってきたことへの、アイロニー。
‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥
枯れてなお生きる勇気をくれる松 川喜多正道
【評】津波にも耐えて生き残った「一本松」のこと。時事吟。保全作業もむ な しく根腐れ、枯死に至る。死してなお感銘を与えてくれる。
‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥
表札があるから人の家だろう 青砥たかこ
【評】 異次元の空間に攫われるような不安を喚び起こす句。一歩踏み込むと、そこは異形の者たちのあの世につづく棲み家かもしれない。
‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥
日めくりが有無を言わせず減っていく 銀次郎
【評】実感句。「有無を言わせず」が効いている。紙を剥がすように少しずつ「減っていく」いのちの持ち時間のことを詠っているのだろうか。
‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥
失った音を心で聞いている 冴子
【評】中途失聴者、あるいは難聴者の方か。蛇口を出る水音も、木々を騒がす風音ももはや聞こえない。音の記憶はそのまま心の中にある 。
‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥
生きたいと芯から思う病み上がり ちゃくし
【評】言葉に嘘がないので、繰り返しての味読に堪える。作者のいのちの底から出ている実感句であるから、深く心を打たれるのだろう。
‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥
表札のかたちで亡父が仕舞われる 吉田梨花
【評】父が亡くなって暫くはそのままにしていた表札。新しい主のものに掛けかえるも、流石に捨てきれない。父の魂がそこにあるようで。
‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥
日の丸は弁当にだけ手を合わす 北原おさむ
【評】 日の丸の旗の下に多くの国民が死んでいった。戦後60年以上が経っても戦争の傷は癒えない。歴史に学び、世界の平和を祈りたい。
‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥
雑巾が乾いたままの独り者 佐藤千四
【評】 「独り者」は男。殺風景な部屋でコンビ二の弁当などを食べている。心の中に砂漠がないわけではない。「雑巾が…」の比喩が秀逸。
‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥
果たせない約束だけど温かい 中嶋安子
【評】たとえば病床にいる作者と孫との「100歳まで生きてね」、「分かった」のような約束。読み込むと、その情景までも見えてくる。
‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥
目を閉じる故郷が滲まないように 睦月呆介
【評】「故郷」への想いは人それぞれ。原点がそこにあることは間違いがない。涙で滲みそうになる「故郷」へ、老境の作者は目を瞑る。
Loading...



















































あきこさま、ブログ欠かさず見てますよ。川柳と向かい合う求道者の如き生き様には、近寄りがたい殺気すら感じます。目指すところは互いに若干のズレがあるやもしれませんが、いいものは、いい、と言う
姿勢は一緒です。拝見しながら、幾たびも、ウウッと視線が凍りつく
思いです。私自身が叱られているようで・・・・。九十七歳の母の介護中で、とうぶん行動には自由がききません。更なるご躍進を遠くからお祈りしております。
藤原鬼桜さま
実はね、(猫撫で声?)うちの「咲くやこの花賞」にご参加をお願いしたいんですよねー。お忙しいのは分かっているんですが。
一応、難関誌上句会ということで。川マガキングの鬼桜さんにも熱い闘いをお願いします。平成25年度第1回は森中恵美子選「開く」で、〆切は2月20日。詳しくは073-432-7326まで。
お母様の介護、たいへんですが、がんばって。
また、コメントをよろしく。
あきこさま 二句ともとっていただいてありがとうございました。
これが自分の渾身の句なのかどうか と何度も読み返しました。
「閉じる」場面をいろいろ思い起こして、ストーリーができたものがあの二句でした。
あきこさまの心に響くものができたのがとても嬉しいです。
あきこ選は今回で最後 というのがとても残念ですが、また鈴鹿ネット句会 次の選者の方々にも挑戦させてもらおうと思っています。
選者の大役 本当にご苦労様でした。
竹内いそこさま
閉じた手の中に未来を掴んでる
目を閉じて貴方いっぱい感じてる
上記2句、ありがとうございました。続いて、次の選者丸山進さんと青砥たかこさんの選にも挑戦されるとか、楽しみに拝見させていただきます。ではまた。お風邪など召されませんように。
将棋の米長邦雄さんが亡くなられました。この方とてもユニークな人で、ツイッターの中で面白い時事ネタを沢山披露されています。例えば、野田さんが世襲の話題で自民党を詰っているとき「世襲無をいうより、セシュームが先でしょう」とか「羽生義治の本当の姿を私が書きました。本人からクレームがきませんように」など。さて、後ろの文章の羽生義治を川柳子に置き換えてみましょう・・?(^▽^笑)
(時事って本当におもしろいですね) 米長氏へ捧げる一句。
『目を閉じて貴方いっぱい感じてる』 竹内いそこ
りょーみさすけさま
米長邦雄さんですか。将棋は分かりませんが、何となく、棋士というのは柳人に似ているのじゃないかと思うんですよね。
まず、一匹狼ですよね?
(聞かれていませんが)一匹狼っぽい男に惹かれるところがあるんですよねー。でも、そんな男は結婚には向いていないんです。米長邦雄さんはどうだったか知りませんが。(どーでもいい話)
竹内いそこさんの若々しい句「目を閉じて貴方いっぱい感じてる」、こんな時代は過ぎ去ってしまったなぁと。
りょーみさすけさま
お心にとめて下さってありがとうございます。
米長さんはずいぶんと破天荒な方だったようですね。
勝負師にはそのような方が多いのかもしれませんが。(^-^)
あきこさん、一年間お疲れ様でした。私は今年1月から鈴鹿ネット句会に参加するようになりました。運よく9月には秀1に入選!もちろん、ビギナーズラックだと思っていますが気持ちのいいものです。以来、投句にも気合が入るようになりました。あきこさんとは、6月の鈴鹿の大会でチラッとお顔を拝見しましたが、新米の私には、恐れ多くて声をかけることが出来ませんでした。でも、今度お会いする時はぜひ声を掛けたいと思います(あきこさんが覚えていてくれたら嬉しいです)。来年からはあきこさんの選はもらえませんが鈴鹿には投句します。選者の進さんは何と、私が今教えてもらっている先生です。鈴鹿はよくよく縁があります(^O^)
北原おさむさま
コメントありがとうございます。
よい句をありがとうございました。「ほんとうのことを書く」のが川柳。初心者でも、率直な句のほうが、ヘタにいじくり回した句よりずっと心に届くことがあると思います。
これからも鈴鹿ネット句会ほかでのご活躍をお祈りしています。お声をかけていただけるとか。楽しみにしております。
それと、時事川柳のほうもよろしくお願いします。うちの会長は読売新聞の「よみうり時事川柳」欄の選者ですので、よろしければそちらへも投句してみて下さいね。
あきこさま
鈴鹿ネット句会 一年間の選者お疲れ様でございました。夏が過ぎるこの句会を知り、参加させていただきました。あきこさまの選が楽しみでした。さびしいです。
田村ひろ子さま
ひとつずつ閉じて私を取り戻す
繰り返し拝読、この句はきのう今日作句を始めたかたの句ではないと感じていました。
また、いままでに詠まれた句を、教えていただけますか。
先ほどから、ブログに書くつもりで石部明氏の句を読んでいたところです。岡山の大会に行くのも、張り合いがなくなりました。
いつまでもお元気でいていただきたい柳人が亡くなられるのは、きついです。
時間があるかぎり、私も詠みつづけるほかはないのですが。
1年間の選、ありがとうございました。長丁場なので大変だったと思いますが、いつもさっそくに選をしていただき、ありがたかったです。
また、こちらで宣伝していただいたり、こうして1年間を振り返っていただいたりも、ありがとうございます。
ここをご覧の皆様、今後ともご投句よろしくお願いします。
橋倉久美子さま
お仕事もあり、お忙しいなか、川柳関係もがんばっておられて、スゴイなあと思います。鈴鹿川柳会の益々のご発展を祈っています。
おしゃべりの機会がとうとう無かったですが、そのうちどこかでお会いすることもあるでしょう。
その節は、よろしく。