※時間がないので、少々急いでまいります。明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。年が改まっても仕事は続くということで、元日ではありますが、今年出版予定の『前田咲二遺句集』への抄出を続けていきます。
『前田咲二遺句集 平成17年』【55】
見比べるあなごが逃げる回りずし
遺骨収集自費で続けて五十年
黒木瞳と妻を見比べたらあかん
落ち武者の里いまも創痍の骨が出る
月の砂漠にヘイタイさんは似合わない
女運以外はみんないいのだが
「新党」と呼ぶには古い顔ばかり
計算ずくです牛にビールを飲ますのも
焼酎お湯割り飲むと翼が生えてくる
悪友の医者が飲んでもええと言う
ふるさとはいまも湯加減老母が訊く
坪庭をすっかり占めた秋のいろ
天国と地獄しかない賽をふる
火葬場の煙は本音だと思う
三十分ごとにトイレへ行く佛
過半数の議席を占めたのが答
トンボリに飛び込み一年が終る
特攻志願へ迷わずサッと手を挙げた
妻の気合に思わずウンと返事する
戸の外で秋が行列しているぞ
十日も閉まっていたら声なとかけてくれ
どぜうはいますかコウノトリ棲めますか
面を脱ぐぽとりと夢の落ちる音
街の断面どこにもにんげんがいない
エチゼンクラゲとの気のぬけた闘い
着ていないような着ているような服
夜が明けてもう始まっているいくさ
他人ならああまで虐待はしまい
故郷の空太陽を生み月を生む
九条に深いためらい傷がある
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