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課題「時効」
方舟特選
押し花にして時効まで眠らせる  句ノ一
秀作
時間だけ走っていった傷のあと  山倉 洋子
髪も伸びましたあなたを許します  居谷真理子
桃だった時の話はもう時効  米山明日歌

雑詠
特選
方舟に乗れるだろうか高齢者  上原  稔
秀作
人工知能よそんなに背伸びするでない  上嶋 幸雀
オバマ氏の台詞がヒロシマに染みる  笹倉 良一
ごめんねに境界線が澄んでくる  岩田 康子

選後感想                       たむらあきこ
課題特選、「押し花」になったのは所謂恋の〈遠花火〉だろう。そのカタチを、痛みが消えるまで記憶の底に残そうとする作者。秀一、「傷」は癒えたのかどうか。そんなことは関係なく「時間」が傷跡の上に積みあがる。秀二、失恋で落ち込んだ気持ちから立ち直るため、髪を切った。その髪も伸びたので、もう時効だと。秀三、「桃」は、傷付きやすい若い女性の暗喩。いまは大人だからと。
雑詠特選高齢化社会。様々な問題が日々メディアを賑わす。「方舟(はこぶね)」は暗喩。定員のあるところを食み出してしまう、団塊世代の老人たちの未来への危惧。秀一、〈知情意〉が揃っていてこその人間。「人工知能」が人間の〈知〉だけを超えてくることへの危惧。秀二、改めてオバマ氏のスピーチを読むと、沁みるものがある。核廃絶を世界に発信。秀三、「境界線が」「澄んで(くる)」がよい。「ごめんね」が氷解させた拘り。

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川柳マガジン8月号「読者柳壇」、課題「時効」&雑詠の上位入選各4句と選後感想”にコメントをどうぞ

  1. 野村 賢悟 on 2016年8月30日 at 8:53 PM :

    あきこさまこんばんわ。センマガ9月号が届きました。いつものことながら1句抜け。その一句が、あきこ先生の選で雑詠の部「芋の花咲いて戦争は終わった」ありがとうございました。

  2. たむら あきこ on 2016年8月30日 at 9:51 PM :

    野村 賢悟さま
    いわゆる実感句。
    自然体で飾るところのないよい句ですよね~。
    お人柄そのままかな。 ソノママ(^_-)-☆カナ~

    毎回10日くらいかけて選をしています。
    ツクリモノでない、よい句を拾い上げるように、細心の注意を払って応募句と対峙しています。
    頼まれているのは一年間ですので、いま12回目の選をさせていただいているところ。選者として全力で最後までがんばります。
    そのあと、3日に広島へ。残念ながら事前投句はしていないのですが、4日の竹原の大会にまいります。
    今回は江田島の海軍兵学校跡で吟行。
    ではまた~。

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