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森中惠美子 句碑2(続き)
いらんことで脱線しました、では次。これはわたしが出した本『たむらあきこ川柳集2010年』、欲しい人?今日は一冊しか持っていないので、今手をあげた方はあとでジャンケンして。(司会者に促される)あ、あと五分ですね。いいところはこれからだったんですけれどね、最後にもう一つだけ。

森中惠美子先生のお言葉です。この間(6月27日)(句会で)先生の句碑を見てきたのです。大阪の阪急池田駅の近くで、歩いて五分くらいの託明寺(たくみょうじ)です。先生が自分から句碑を建てたいと言われたのですが、その時、資金を集めて立派な句碑を建ててあげると言われても(次のように返されたらしい)
「立派な句碑を建てたいとは思うてまへん、このお寺の片隅に私の句を遺していただくだけで充分や、お金なんか集めてもらわんでもええ、私かてお金ぐらい仰山持ってるワイ」。
最後をユーモアで括るんですね。(句会当日、託明寺でのご挨拶では)
「わたしが死んでも私の跡を継ぐ人がおらんの。誰もおらんの。結婚して、子を産んでおけばよかったのかと思うこともある。でも、もう遅い」。
先生のお気持ちがひしひしとわかったのです。この(託明寺の)句碑のまわりにまたみんなで集まって、句会でもできればと思います。(そのようにできるなら)できることが本当に(川柳界にとってもありがたく)めでたいと思います。本日はこのような話を聞いていただき、どうもありがとうございました。(時間切れ)(下記は2枚目のレジュメ、本日の講演内容(予定)を補足)
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影響を受けた柳人と作品
☆森中惠美子
(託明寺・句碑)
天に川ありよろこびは稀にくる
☆時実新子
雨の日のダイヤル通じそうで切る
どうぞあなたも孤独であってほしい
死に顔の美しさなど何としょう
君は日の子われは月の子顔あげよ
いちめんの椿の中に椿落つ
一つだけ言葉惜しめばまた逢える
☆前田咲二
切っ先をいつも自分に向けている
わたくしの干潟が満ちるまで遊ぶ
行方不明の刻を聚めている夕日
水の底を水が流れている輪廻
ヒロシマの焦土を踏んだ足のうら
☆墨作二郎
かくれんぼ 誰も探しに来てくれぬ
☆尾藤三柳
乱世を酌む友あまたあり酌まむ
☆石部明
縊死の木か猫かしばらくわからない
サラリーマン川柳
皮下脂肪 資源にできれば ノーベル賞 イソノ家
私の川柳 (たむらあきこ川柳集2010年より)
曼珠沙華自分に嘘をつきとおす
さみしさが溜まり半開きになった
約束のように桜が咲いている
いつも何かを促しにくる誕生日
座標軸動かしながら生きている
一人称ばかりがせめぎあうコップ
半径をのばして夢とすれちがう
止まってはいないわたしのなかの水
転生の途中ですするかき氷
遮断機の向こうはきっとわらべ歌
立山連峰を詠む (たむらあきこ)
…省略…
 越中八尾おわら風の盆30句 (たむらあきこ)
確める越中八尾(えっちゅうやつお)の風の肌
ぼんぼりが灯って喧騒が沈む
ぼんぼりに気分を仕掛けられている
井田川の雨のち曇り風の盆
路地へ出る胡弓の響き風に似る
坂の町を「やらんまいけ」が解きはなつ
風に音色交えて夜を織りすすむ
編み笠は元禄ひらひらと両手
風を隈なく入れ替えてゆく坂の町
繋がってくる元禄が華になる
かつて芸妓の囀り聞いた石畳
編み笠の項
(うなじ)にねっとりと視線
心屈折おたや階段踏みはずす
忍び道含み笑いをくりかえす
諏訪町本通りを横切った忸怩
(じくじ)
日本の道百選の白い文字
諏訪町の勾配用水の泣き言
11町のコトバをぼんぼりが分つ
西町の格子戸解を探している
禅寺坂のうす暗がりに凭
(よ)っている
原点のわたくしへ積む石垣か
石垣を積みゆくきのうへの回帰
越中おわら節あいまいが風になる
濃く淡く路地へと泣きにくる胡弓
聞名寺
(もんみょうじ)の甍(いらか)に触れているおわら
聞名寺の持論がすこし重くなる
町流し軒下に風吹き溜まる
いっさいは空
(くう)編み笠に貌がない
灯を点す八尾運命共同体
越中八尾駅のまどろみは昭和

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第21回 富山県川柳大会講演「わたしの川柳行脚」(講師 たむらあきこ)から抜粋⑤(終)”にコメントをどうぞ

  1. 加藤 鰹 on 2015年11月20日 at 7:30 AM :

    「わたしの川柳行脚」最後まで読ませて頂きました。ありがとうございました。富山は昨年の日川協大会の時行きそびれちゃったんですよね。立山の話も皆から聞いて羨ましいなと思っていました。あきこさんのブログを読んでますます行きたくなりましたよ。

    森中惠美子先生には僕もよくしてもらっています。先日の「塔まつり」では懇親会でオイオイ泣かれてしまって困りましたっけ(笑)

    • たむら あきこ on 2015年11月20日 at 8:46 AM :

      加藤 鰹さま
      静岡に富士山、富山に立山連峰。こういう山の見えるところで暮らす方々は、山に日々影響を受けて精神が崇高にならざるを得ないんじゃないかと思うのね(ちょっと大げさかな)。
      で、立山の次は富士山にまいります。
      なるべく人のいない富士山周辺で、山の気に触れながらせっせと吟行。
      3日は泊まらないと、立山もそうですが山は姿を現してくれるかどうか分からないのよね~。
      その途中で川マガ静岡句会。ほか、近くでおススメの句会があれば行きますので、教えてくださいね。

      ところで、伊勢神宮へはもう行かれたかな?
      ここへ行くと、もうどこにも行かなくていいかなと思うほど安心してしまったのね。そんな地なので、おすすめします。 オススメ(^.^)/シマス~~~

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