21日。堺番傘句会の帰り、たまたま島田握夢(しまだ・あくむ)氏と堺東駅でバッタリ。階段で手を振って下さったことから、電車をご一緒させていただく。「あんたのこと、この本に書いてあるんや」とおっしゃって、カバンからご自分の句集を出してこられた。それを下さるというので、いただいて帰る。やはり気になって、昨日からどの部分かと句のあとを拾い読みしてきた。下記が、たぶんそれだろう。
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『同じ穴の狢 ㈣』(島田握夢)より
偶々ですわと 余裕綽々の 秀句 【むかっ】
昔 ある先輩から
「秀句に抜けるような下らん句は作るな!」と言われたことがある
その時は「チェッ 負け惜しみ」と思っていたが
それが中々鋭い真実であると悟ったのは三十年程経ってからである
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ふだん「偶々です」などと言うことはない(と思う)のだが、返すことばに窮してそう言ったことがあるような気がする(握夢氏だったか…)。「秀句に抜けるような下らん句」は一面の「真実」。あとからよく検討して青くなることも選者にはあるのではないか。青くなれるような選者ならまだよいのである。
それはさて置き、下記は『同じ穴の狢 ㈣』(島田握夢)から。味のある話をされる作者だけになかなか面白い。オトナの洒脱な川柳。人気で、句集を出す度にあっという間になくなる(非売品、本人談)のだそうである。(下記、「ブログに書いてもいいですか?」とお訊ねして、「書くな! 書かんでええ!」と言われたのですが書きます(笑))
整体師 ゴキッとさせて嬉しそう 【骨】
ついでにしては ちゃんと釣書を持っている 【ついで】
踏ん張らなんだら 軽傷ですんだのに 【怪我】
父の背を見て育ち 案の定ぐれる 【成長】
才能がないので 理事をしています 【才能】
最初が肝腎と 新妻も思ってる 【スタート】
よくもまぁ 下戸みたいな顔してたのに 【ほんま】
ついに糸が切れなくなった 糸切り歯 【滑る】
膝枕へ なんちゅうことをする ヨダレ 【枕】
どの嘘にしよう 吊革持ち直す 【吊る】
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いいですねえ。「これぞ川柳」って感じ。
入賞した時って返事に困りますよね。「たまたまです」「ラッキーでした」ってのも嫌味っぽいし。「当然でしょ」なんて言ったら嫌われる(笑)
加藤鰹さま
「川柳をやっている人はみなともだち」と、森中惠美子先生がおっしゃったのよね。
率直でウソを吐けないのが柳人。川柳は、ほんとうのことを言う文芸。
何を言ってもあとがない、というようにありたい。
これから毎日鰹さんのブログを訪問します。 マイニチ(^.^)/イクカラ~~~
島田握夢氏の川柳面白く読ませていただきました。秀句に抜けるような下らん句、というのはまた手厳しいですね。
月波与生さま
>秀句に抜けるような下らん句、というのはまた手厳しいですね
あはは。握夢さん、いいことを書いておられますよね。ここではあまり書けないけれど、秀句がまず没句のオンパレードというような大会もありますからね。
いかにも、という詠み方で選者を引っかけるのも才能かもしれませんが。まずそこまで考えてしょうもない句をわざわざ出して選者を試しているわけでもないでしょう。 マサ(+o+)カネ~