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種田山頭火の俳句  (43句)


 秋が来た雑草にすわる
あざみあざやかにあさのあめあがり
あてもなくあるけば月がついてくる
あの雲がおとした雨にぬれてゐる
歩きつづける彼岸花咲きつづける
いつも一人で赤とんぼ
炎天の影をひいてさすらふ

お地蔵さんもあたたかい涎かけ

お正月のからすかあかあ
お正月も暮れてまだ羽子をついてゐる
落葉ふんでどこまでも落葉
お寺のたけのこ竹になつた
おみくじひいてかへるぬかるみ
案山子、その一つは赤いべべ着せられてゐる
笠へぽつとり椿だつた
凩、餅がふくれあがる
こんなにうまい水があふれてゐる

冴えかへる月の光よ妻よ子よ

柵をくぐつて枯野へ出た
しぐるるやしぐるる山へ歩み入る
師走のゆききの知らない顔ばかり
水仙いちりんのお正月です
捨てきれない荷物のおもさまへうしろ

蝉しぐれ死に場所をさがしてゐるのか

梅雨の満月が本堂のうしろから
どうしてもねむれない夜の爪をきる
何だか死にさうな遠山の雪
寝るよりほかない月を見てゐる
春が来た法衣を洗ふ
ひとりで蚊にくはれてゐる
日向ぼつこする猫も親子

ふと覚めて耳澄ましたり遠雷す
ふるさとの河原月草咲きみだれ
ふるさとの夜がふかいふるさとの夢
ほうたるこいほうたるこいふるさとにきた
まづしいくらしのふろしきづつみ
松虫よ鈴虫よ闇の深さかな
三日月、おとうふ買うてもどる
みほとけのかげにぬかづくもののかげ
窓をあけたら月がひよつこり
水はみな音たつる山のふかさかな

雪、雪、雪の一人
ゆふ空から柚子の一つをもぎとる

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