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 さすが川柳の女王森中惠美子先生、取りあげる句数はどうしても多くなる。句をブログに写していると、うまさがよく分かる。というより、これはもう〈こころ〉なのね。句のこころが響いてくるということ。そういうもので、響かない句はダメなのね。
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『ポケットの水たまり』(森中惠美子)から、つづけて抄出21句

にんげんの果てをおさめている器
喪が明けて女に実るものがある
笑いながら聞く未来とはどのあたり
いただいたお車代を飲んでいる
半夏生雪降る夜を遠くする

四捨五入できぬ大事な弟子ばかり
守るもの鶴のかたちに折っている
待つことも待たせることもなく生きる
B29の音と重なる蟬しぐれ
反戦の花を咲かせている軍手

お賽銭の音に演技はないようだ
省略の美学言葉に花が咲く
仏壇に座るかたちも秋になる
寒くなったと人形の首にいう
いちにちの喜劇がおわるトイレット

にんげんを曲げると後期高齢者
生みますといって別れて来たそして
にんげんを終わった煙突のけむり
さくらさくら支えてくれるのは男
仏さんの花毎日が恩がえし
にんげんのつづく一年日記帳

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