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   上は野口英世に宛てた、有名な母シカの手紙(原本)。シカは幼いころ文字を覚えはしたが、その後ほとんど書く機会がなかったとか。後に英世は、母が字が書けるとは知らなかったと語っていたというのね。
 英世に会いたい気持ちを切々と綴っているのね。こころに響くとはこのような手紙のこと。この手紙を受け取った英世は、1915(大正4)年に15年ぶりに帰国、母と再会を果たしたのね。
 シカは英世とともに過ごす時間を「まるでおとぎの国にいるようだ」と語っていたとか。これが母子で過ごしたさいごの時間になったのね。(赤字は、このあたりでいつ読んでも涙が止まらなくなるのね。たぶん英世も、母の手紙を涙ながらに読んだのではないだろうか。母心というのは、文字にするとこのような手紙になるのね。

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おまイの。しせにわ。みなたまけました。わたくしもよろこんでをりまする。なかたのかんのんさまに。さまにねん。よこもりを。いたしました。べん京なぼでも。きりかない。いぼし。ほわこまりおりますか。おまいか。きたならば。もしわけかてきましよ。はるになるト。みなほかいドに。いてしまいます。わたしも。こころぼそくありまする。ドかはやく。きてくだされ。かねを。もろた。こトたれにこきかせません。それをきかせるトみなのれて。しまいます。はやくきてくたされ。はやくきてくたされはやくきてくたされ。はやくきてくたされ。いしよのたのみて。ありまする。にしさむいてわ。おかみ。ひかしさむいてわおかみ。しております。きたさむいてはおかみおります。みなみたむいてわおかんておりまする。ついたちにわしおたちをしております。ゐ少さまに。ついたちにわおかんてもろておりまする。なにおわすれても。これわすれません。さしんおみるト。いただいておりまする。はやくきてくたされ。いつくるトおせてくたされ。これのへんちちまちてをりまする。ねてもねむれません

<訳>お前の出世にはみんな驚きました。私も喜んでおります。中田の観音様に毎年、夜篭りをいたしました。勉強をいくらしてもきりがありません。鳥帽子という村からのお金の催促には困ってしまいます。お前が戻ってきたら申し訳ができましょう。春になるとみんな北海道に行ってしまいます。私も心細くなります。どうか早く帰ってきて下さい。お金を送ってもらったことは誰にも聞かせません。それを聞かせると、みんな呑まれてしまいます。早く帰って来て下さい。早く帰って来て下さい。早く帰って来て下さい。早く帰って来て下さい。一生の頼みであります。西に向いては拝み、東に向いては拝んでおります。北に向いては拝んでおります。南に向いては拝んでおります。ついたちには塩断ちをしております。栄昌様についたちには、拝んでもらってます。何を忘れてもこれは忘れません。写真を見ると拝んでいます。早く帰って来て下さい。いつ帰れるか教えて下さい。この返事を待っています。寝ても眠れません。

続きは次回

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