手のなかに師・前田咲二【15】‥《泡は吐き終った潮が満ちてくる》(前田 咲二)
いつまで元気でいられるか分からないので、まずは先師の遺句集をはやく出すための抄出に時間を取っております。一日に二度のアップになるかもしれませんが。千数百句をまず拾いだして、そこから絞ってまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。時間がないことは予定の『たむらあきこ吟行千句』についてもお...【続きを読む】
手のなかに師・前田咲二【14】‥《パレットに今日の疼きを溶いている》(前田 咲二)
『前田咲二遺句集 平成12年』【14】
宇多田ヒカルの行進曲が春を呼ぶ
エンデバーにわたしの皺も写される
大根汁 雪に無口がよく似合う
女三人寄れば男を切り刻む
ライバルからの花輪は正面に飾る
花手桶 妻の知らない墓がある
波被りの難所を越えた櫓をゆるめ
受付にパントマイムを座らせる
たばことはこん...【続きを読む】
別府吟行36句(2018/10/19-21)‥《たてつづけの地獄を噴いている裂け目》(推敲中)
別府吟行36句(2018/10/19-21)
温泉たまごもわたしにもある小舞台
海を閉じ込めるざぼんもわたくしも
解(ほど)ききれぬ地獄つづいている地鳴り
轟々(ごうごう)と地獄きのうが噴いている
滑らせた足があの世を近くする
たてつづけの地獄を噴いている裂け目
血の池地獄を噴く赤 きのうから戻る
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手のなかに師・前田咲二【13】‥《幽玄につながる莫山の一だ》(前田 咲二)
『前田咲二遺句集 平成12年』【13】
成人の集い美白もガングロも
ちゃっかりしてる年玉の予定表
七草の一つが思い浮かばない
その軍歌きくと涙が出るのです
銀行が銀行を食う美味そうに
マイナスの思考へペンが錆びてくる
平山郁夫のラクダを夕日 串刺しに
予定は未定 飲むお誘いがあれば行く
雪の舞台の下...【続きを読む】
手のなかに師・前田咲二⓬‥《人間を測る数字が多すぎる》(前田 咲二)
『前田咲二遺句集 平成11年』⓬
逃げ道をすこし残して追いつめる
調停の椅子できしんでいる絆
燗をしているのに冷やがいいと言う
わたくしの個性をていねいに削る
予想屋の予想の逆に賭けてみる
居つづける貧乏神と手をつなぐ
タネ一つ明かして喝采をもらう
やりたいことまだ半分という受章
南座のまねきてっぺ...【続きを読む】
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