高野山サクラ吟行短句37句(2022/4/20-21)
入定(にゅうじょう)の地へいくたびの足
きのうを拾う聖地入口
ふぶきに譬(たと)えられる気がかり
祖山(そざん)のさくら若葉褐色
「六時の鐘」の石垣に凭(よ)る
ゆらり枝垂(しだ)れて橋の両側
山門前の枝垂れ 絢爛(けんらん)
枝垂桜のとどく胸底(むなそこ)
煙抜きまでいまも漆黒(しっこく)
さくらながれて御影供(みえいく)はけふ
祖山風光ひねもすの足
何をさがしにここにきたのか
何を遁(のが)れてここにきたのか
理を尽くすから答得られぬ
うごく影にも実体がない
見えるすべては実体がない
隠れられない法身(ほっしん)の里
西行の影 法身の里
聖地もいつかかぜにつかまる
時折覗くかぜの仏性(ぶっしょう)
消えゆくきのう咀嚼できない
たやすく散れぬわたくしも花
波音のなか サクラわたくし
陽だまりだったきみも幽世(かくりよ)
花に執着 花かきのうは
花もわたしもすぐ蜃気楼
きみのほころび歩き方まで
水を送った手のひらに虹
風光訊かれ取捨のいくばく
理屈ではない対話仏性
今際(いまわ)の答くれる葉ざくら
無常を問うてかぜにわらわれ
目の端に僧 ゆるい平行
簡潔に切る 紙もきのうも
切り捨てられぬ きみのきのうは
あの日のことはいまも点滅
わたしのなかを行脚している
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