風景の原義は風光とか。景そのものではなく、風と光の織りなすものという意味があるらしい。風景も、それを鑑賞するにはある程度の知識を得ていることがたいせつ。鑑賞は芸術作品に対するのとおなじ、一人一人の主観性をもつといえるだろう。
風景ということばは、景観ということばに比べるとやわらかい。自然や人工物の一部を風景ととらえ美的感性によって観察、そこから短歌や俳句など文芸もうまれた。〈にんげん〉を詠む文芸である川柳も、そこに加えられてよい。なぜなら風景とは自然と人間とのあいだにつくられる関係であり、そこに固有の意味を与えて表現者の思想をあらわすものなのだから。すぐれた風景があり、そのもとで芸術作品の結晶が認められるような場所が、著名な景観地として文化的存在になっているのだ。
歩けば歩くほどに見えてくるものがあると思う。なんどもおなじその地に立ってこそ、先人の想いにも近づけるように思う。資料を読むことで少々知識を深めてから出発。その地で自ずからことばがほとばしりでる。それを十七音に定着させてゆく、それが吟行。
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