7日。19時40分ごろ買い物にでて、大きな月を見た。華やかな満月。帰ってからさっそく調べると、この月は「フラワームーン」というのだとか。アメリカの先住民が季節を把握するために月ごとの満月に名前を付けていたらしい。5月は、“flower Moon(花月)”。
帰ってベランダから見える月を愛でながら、「花鳥風月(かちょうふうげつ)」を詠んできた日本を思った。「花鳥風月」とは、美しい風景やそれを重んじる風流の意。半世紀も前のことになるが、ノーベル文学賞を受賞した川端康成は、「美しい日本の私」と題してストックホルムで講演した。1968年(昭和43年)、日本人として初のノーベル文学賞受賞だった。
「春は花 夏ほととぎす秋は月 冬雪さえて冷(すず)しかりけり」という道元禅師の歌と、「雲を出て 我にともなふ冬の月 風や身にしむ雪や冷たき」という明恵上人の歌を冒頭にあげての講演。その翌日だったか、新聞でこの講演の内容を読んで感動、心に深くとどめた。日本人の美意識を世界に発信した、すばらしい講演内容だった。当時の川端がなんとまだ69歳。(比べちゃうのね) 羽織袴姿の写真がいまも脳裏に残っている。
『美しい日本の私―その序説』はそののち、上記を収載して刊行された。日本の美の心を端的に語り、世界に向けて広く日本の古典文学・芸術を紹介、その根底をなす伝統的な日本人の心性や思想の特質、死生観などを説いた。受賞の翌年単行本として刊行されたもので、さっそく購入、いまも持っている。
川柳マガジンの「川柳弥生賞」はお題が「日本」だった。三千数百句余りの「日本」と対峙させていただいた。なんと、ほとんどの句に日本への愛が溢れていると言って過言ではない。巧拙は抜きにして、日本に生まれたことを感謝する気持ちが詠まれている。海外に行く機会が増えるにつれ、日本を見直す人々が増えてきたということだろうか。川端の本の内容の深さに届くわけではないが、改めて『美しい日本の私―その序説』を読んだときの感動を思い出したのである。
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