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 〈川柳〉と呼ばれる短詩(型)文芸の名称が定着したのは明治後半。〈川柳〉は個人名(俳名)で、江戸時代中後期(十八世紀後半)の江戸に登場した〈前句附〉の点者(宗匠)柄井川柳(からい・せんりゅう)に由来する。柄井川柳は、《孝行のしたい時分に親はなし》など多くのすぐれた句を世上に流布させた超一流の点者(※選者)だった。『誹風柳多留』などの代表的選集も刊行され、いま現在に受け継がれる十七音文芸の祖と仰がれている。

 超一流の選者といえば、近くは故・尾藤三柳師の披講を思いだす。じつは、関西では師の披講に触れたことのある柳人はごくわずかなのである。わたしも、大阪発の高速バスで貴重な師の披講を拝聴しようと前夜から東京に向かったものである。それこそ咳一つ聞こえない緊張感のある句会場で、名披講に息をのんで聞き入っていた。師は柄井川柳の生まれ変わりだったのではないだろうか。

  「読者の文芸」欄の選を二回終えたところだが、故・前田咲二師の厳しい声が聞こえるような気がした。病で倒れられるまでの九年七(?)か月を、師は「よみうり時事川柳」欄の選に打ち込まれた。「川柳を通じて(投句者の)みなさんと会話できるのが楽しい」とおっしゃっていた。もちろん”東の横綱”と称えられた達吟家であるから、「よみうり時事川柳」欄はいささかのゆるみもなく、師の添削(※「よみうり時事川柳」欄には添削が入ることがあります)を得て句が生きていた。前任者のときとくらべ、たちまち投句者数はうなぎのぼり。

 そんな前田咲二師のことを思いながら、あきこの選が始まったのである。ほぼ四百句のなかから入選十四句。隔週の選で、もうお一人の選者は新家完司先生。天国の前田先生、ご笑覧ください。

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日刊紙(しんぶん赤旗)の川柳欄選者になって”にコメントをどうぞ

  1. 銀茶 on 2020年1月24日 at 11:51 AM :

    毎回楽しく拝見しています。
    川柳の歴史!裏話!選者から見た川柳等々
    大変勉強になります(^^♪
    今日のような記事が最高に面白く興味があります。
    お忙しいところ恐れ入りますが
    毎日でもブログのアップよろしくお願いいたします
    わがまま言ってスミマセン。
    今日はどんな話かな?
    ワクワクドキドキ、ブログを開きます。
    地方の初心者はなかなか句会や大会に参加できませんので
    先生のブログで参加したつもりで勉強させてもらっています。
    お体が第一です、ご無理されないように”(-“”-)”
    毎日覗きますが、更新されていたときの嬉しさは格別です。

  2. たむら あきこ on 2020年1月24日 at 4:02 PM :

    銀茶さま
    コメントをいただき、ありがとうございます。
    このブログをいつも読んでくださっているとのこと、それだけであきこの”ともだち”。
    これからも、分からないことなどございましたら、コメント欄でご質問ください。

    せっせと時間を見つけては書いているつもりなのですが。
    必ず更新できているとは限らないのが心苦しいのね。
    泊りがけで大会に出席していたり、吟行のあいだは更新できないことが多いのですが。
    そのほかはせっかくブログを開いてくださった方に申し訳ないので、少しずつでも書いています。
    続きはあとで、としていればなんらかの事情があると。
    どうか、もう一度開いてみてください。(__)

    銀茶さま。
    いつでも、これからもコメントをお待ちしています。
    ご健吟をお祈りいたします。(^^)/

  3. 植竹 団扇 on 2020年1月26日 at 3:30 PM :

     太田紀伊子さんとコンビで4年間、その後日曜版でも4年間、担当させて頂きました。完司さんとの隔週連載、楽しみです。

  4. たむら あきこ on 2020年1月26日 at 8:35 PM :

    植竹 団扇さま
    今月からの選者があきこということで。
    驚かれた方もおられるようです、笑。
    それ以上に完司先生が選者ということで、こちらも相当びっくりされたようで、笑。
    引き受けさせていただいた限りは、全力で選にあたります。
    ただ、ここは添削はどうなっているのかな。
    「よみうり時事川柳」のように、少々添削できればいいのですが…。

    今年は、山頭火吟行があり、あまりそちらの方へはでかける余裕がありませんが。
    またどこかでお目にかかれるだろうことを、楽しみにしています。(*^-^*)

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