護摩壇山吟行30句(2019/11/3)
山上に謎解き維盛(これもり)の記憶
中腹がひたすら傾いてささえ
納得が大峰山系をなぞる
スカイライン沿いまだ秋の塗りはじめ
展望台あたり自在が吹きわたる
パノラマのなかにきのうが入りこむ
ひと休みするときのうがまた絡む
ミズナラもわたしも枯れてゆく途中
かぜにながされ糸口が攫(つか)めない
ごまさんスカイタワーきのうの護摩をたく
煩悩を焼く火がわたくしを捲る
落ちのびてあたりを低くする貴人
滅亡のあしたへ下りてゆくけむり
火中への供物がひらひらとまがる
智慧の火がわたしの業をあぶりだす
柴燈護摩(さいとう・ごま)だろうきのうを焚いたのは
白壺赤壺あたりにいまはかぜもない
染められたまま赤壺も白壺も
小森谷渓谷ながれだすきのう
衛門嘉門の滝にはかぜも届かない
ひと区切りつけミズナラの黄へもどる
ゆく末の水が窪みに張っている
八方に貴人を語りだす木立
やがて車もこぬ人影もないところ
逢っていることを終点とはできぬ
意のままにならずきのうに囲まれる
屋敷跡前の清流からも声
水を蓄えたことばがかぜになる
祠(ほこら)ひとつ墓と伝わるうつくしく
役小角(えんのおづぬ)を走らせている送受信
Loading...
















































