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こだわりを捨てにひと駅前で降り 中村  徹
 「ひと駅」分の距離を歩くということだとすると。
ひと駅分歩いてこだわりを捨てる

過去形の恋が息衝く一ページ 市村 禎雲
 
「一」は不要。
過去形の恋が息づいてるページ
古日記に息づく恋が切な過ぎ 

ムンクの叫び解る気にさすこの世相 丸山 孔平
 
「解る気にさす」を再考。
ぼくの中にムンクの叫びこの世相

通せん坊回り道する新鮮さ 木村 久則
 
類想句は多い。もうひと捻りを。
迂回路もよし新しいぼくに会う 

記録映画昭和の涙乾かない 菅野満里子
 「記録映画の昭和」で限定的に。
記録映画の昭和へ乾かない涙 

街の人になって孤独でない散歩 佃  石周
 
引越し先の土地にも馴染みができたということだろう。
街の人になって声のかかる散歩 

渋チンを一皮むいてみたいもの 松本 理子
 
他人の「渋チン」と自分の「渋チン」に別けて添削。肯定的にも詠んでみよう。
渋チンの渋皮をむくすべがない
渋チンという生き方もわたしです 

心変わり閻魔に内緒秋の空 林   進
 
〈女心と秋の空〉という諺がある。「秋の空」が安易。
心変わりきっと閻魔に責められる 

中身より外見磨く古稀となる 奥田 悦生
 
現代の「古稀」は若い。
中身より外見磨くぼくの古稀 

予備句(以下、誌面に限りがあり、川柳マガジン2月号には掲載されておりません)

手の込んだ芝居しでかす詐欺師たち 櫻田 秀夫
 
「しでかす」を一考。
手が込んできている近ごろの詐欺師 

もう家族が増えてパパの顔 すずき善作
 リズムを整える。
新しい家族へパパの顔になる
…………………………………………
は原句、は添削句、は参考句

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