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2月いっぱいで抄出を終えるため、急いでいます。先生はとても頭のよい方で、いつも穏やかでやさしく冗談好きなのですが、しっかりと相手を見抜いておられるところがありました。日本通運の部長にまでなられた方ですから、社会経験によるところもあるでしょう。相手を見抜いたうえで対応を考えられるのね。少々のことは、そのうえで黙って大目に見ておられました。

前田咲二遺句集 平成8年』【25】
借りた胸 土俵で倒す恩返し
暇がありすぎてなんにも手につかぬ
時刻表 長びく旅と知っている
お預けのVへビールの気がぬける
カイワレをむしって投げて踏んづける
一つ屋根の下で別居をしています
甘藷をゆで藁を刻んで牛と棲む
平成八年厄年だったなあ 牛よ
怖い目にあえば帰ってくるだろう
売ろうにも売れぬ無配の株を抱く

言い訳をするとわたしの負けになる
まだ残る嫉妬が電話ききとがめ
鉛筆の芯もわたしもまるくなる
熱燗一本でアリバイ引き受ける
学歴にどこか不審がつきまとい
大阪の顔でうどんを食べている
椿落つ 芯にしこりを抱いたまま
ごめんねと子孫へ詫びることばかり
とかげの舌もおんなの舌もおぞましい
あなたといると胸の芯までぬくくなる

飼い主の顔イグアナに見えてくる
ビールかけ合う顔がめちゃくちゃ美しい
五十年もとの二膳にかえる箸
たこ焼きの好きな夫婦で仲がよい
年金があるから孫がきてくれる
生ゴミを下げて侍 家を出る
おばはんのナマ足なんか見とうない
オザワの静けさはいったいなんだろう
ぼくの夢 画布はみ出していいですか
美しい嘘だな騙されてやろう

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