※時間がないので、少々急いでまいります。最初から句にレベルがあったということでしょう。入選句数は平成4年8月までで平均して5割弱くらい。まだ秀句は一つだけ。「(川柳の)鬼」と言われた先生が句会で毎回のように秀句を取られるようになるのは、すこし先。
『前田咲二遺句集 平成4年』❷
ダメトラにいつ戻るかとそればかり(幻四郎選)
メーデーの縄張りほどほどにやめて
待ってましたとばかりに略奪へ走り(反省選)
人の靴はいてあわてて行きはった(塩谷幸子選)
電話のベル鳴ると慌てているみたい
予想屋の予想の逆へ賭けてみる
常識の範囲で生きているピエロ(中山おさむ選 海堀酔月選)
年金の暮らし無題の風が吹く(翠公選)
漁火の連珠 地球は丸いんだ
どの絵馬が叶えてくれた願いやら
母さんの漬物石が光っている
本心を涙がわかりにくくする
日銭の重さも日銭の軽さもわかっている
人という虫が地球を食い荒らし(反省選)
平等を拒む男の城がある
太陽の真下で食べる握り飯
三分の祝辞へ三日ほど悩み(岩内外吉選)
正直な暮らしに仮面などいらぬ
自己破産してぬけぬけと生きている(幻四郎選)
人間をネットで囲う海開き(反省選)
添う星は神におまかせしています(美左選)
自動車の仇クジラでとるつもり(反省選)
本当の病名知っている顔だ
三歩さがって師のかげを踏んでいる
五寸釘 誰かが打っているようだ(足立淑子選)
裏切った方も疼いているだろう(足立淑子選)
億光年のまたたき星よありがとう
最高の国へ帰ってきた旅券(栞選)
一線を心の奥に引く妥協
ヒーローの歩幅で映画館を出る(志水浩一郎選)
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