※時間がないので、少々急いでまいります。平成17年分はこれで終わりです。
『前田咲二遺句集 平成17年』【56】
サーファーの舞台は壁のような浪
男の約束父ちゃんとしてきばる
弾むこころ押さえて爪を切っている
行方不明のわたしを知らないか月よ
西日いま飲みこめそうな柔らかさ
母さんのこころの灘を見てしまう
故郷に来て鮎になる柿になる
うぶすなよもう帰ってもいいですか
ふるさとよこんな錦でいいですか
暦一枚いちまい今日の米がある
パパにタッチママにタッチをして眠る
ちちんぷいぷいばあちゃんの手は温かった
ゴルフだと言うが汚れていない 靴
ドアチェーンそれがわたしの答です
無防備な背中を鳩は知っている
妻の家系 公家の名残りのおちょぼ口
志功描く女はみんな力持ち
そんな値段でわたくしは売れません
発言のあとひとことが気に入らぬ
鳥になって飛ぶ聖き夜のケーキたち
おっしゃる通りとどなたにも言うておく
泳がせておこうそのうち足を出す
さくらの花びらで柩を埋めてくれ
一冊がそのうち杖となるだろう
遺言のことなど枯れ葉掃きながら
藤十郎襲名 父が遠くなる
かならず雲を入れるわたくしのレシピ
泣けてくるものが詰まっている袋
藍ちゃんのヘソアメリカを闊歩する
税は上がるし吸う場所はなくなるし
仏さんが見ているまん前で転ぶ
星のひかりにゴーギャンの闇がある
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