「柳豪のひとしずく(たむらあきこ特集)」より20句❷
なまぐさい独りを風に覗かれる
鬩(せめ)ぎあいながら独りを生きている
影淡し毀(こわ)されるものこわす者
わたくしの放心刺したままの月
掴みきれぬものをつかんで生きている
マヨネーズ和えを愛だと言っておく
サンマの骨とらえ独りを秋にする
鈍感なおとこ了解とりにくる
一閃の恋がいのちを朱に染める
別れてあげるときには愛がもっと要る
結末が暗いところに置いてある
猫という暗さでねこがしのび寄る
たましいの凭(よ)るのは月の暈あたり
わたくしに真水を足してくれる旅
自らを問うて孤塁に立っている
まなうらにザワザワ不時着のきのう
どの蓋をかぶせて肯定とするか
まなざしを整えてからきみを見る
ずばり切りきれぬ毀れたものばかり
うつし世の隅に背鰭をたてている
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うつし世の隅に背鰭をたてている
この句に魅かれて、昨年9月30日の東葛川柳会30周年記念大会で、
お目にかかった折、不躾ながらお声をかけさせていただいたものです。
takehikoさま
よく覚えております。
4月7日の尾藤川柳名披露目大会出席で東京・上野にまいりますが。
そちらの方にはいらっしゃらないのですか?
また、どこかでお声をおかけください。
takehikoさまの句を、ぜひ拝見したいものです。
たむらあきこ様
>自らを問うて孤塁に立っている
わたしにはこの句が一番分かりやすく、いい句
だと感じました。
前川奬
前川奬さま
ありがとうございます。
わたしの句は、分からないと仰る方もおられるのね。
詩性川柳は暗喩の世界なので。
心象句と言われるわたしの句は、慣れないと分かりにくいようです。
《自らを問うて孤塁に立っている》は、現在の、また来し方のあきこの川柳における立ち位置を詠んでいるのね。
これからもその立ち位置に変わりはないだろうとも思います。
わたしを見つけて、瓦版の後継者にとまで望んでくださった故前田先生と、やはりわたしの作品を文学賞で何度も最上位に採ってくださった故尾藤三柳先生と。
このお二人にいまも心の中で問いかけながら、これから進むべき道を探っているのです。
この句を挙げていただいたこと、本当にありがとうございます。